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「許す」ことの痛みは、長年連れ添った恋人との別れに似ている 許す技術③

前回は「許す」ための具体的な方法をずらっと並べました。

実際に効果がある(あった)方法ですが、これらを読んでもなお、許すということに抵抗を覚える、あるいはやる気が出ない人は多いはずです。

「許せない」を抱えている人は、普通それを許したくないと感じるものなのです。許した方が楽だと頭ではわかっていても、許すという選択ができない。

許すなんて、損してる気がする

おそらくその理由の一つには、「許せない」という気持ちを抱え続けたことにより、精神的な負債を負ったような状態になっているから、というのがあるでしょう。

これまで何度も何度も嫌な気分にさせられてきて、何度も何度もいい気分を奪われて。自分にこんなに苦労を味合わせた「あの出来事」を、「その出来事の根源であるあいつ」をなんの見返りもなしにタダで忘れるなんてできない。

これは、貢いだ異性に執着してしまう図式に似ています。いや、貢ぐまでいかずとも、例えば10年間付き合い続けた異性と別れるのは難しく、苦しいものですよね。これまで使ってきた時間、お金、犠牲にしてきたアレコレを突然手放すことになると思うと、虚しさを覚えるのが普通です。

こんなにしんどい思いをしたのだから、何かの見返りがなければくやしい。
こうして文章に起こすとおかしな感じがしますが、「許す」への抵抗には、こういう気持ちがきっと混ざっているのではないかと思うのです。

そういう方にお伝えしたいことはただ一つ。今ここで、許すことによって、憎たらしいあれこれやあいつのことを綺麗さっぱり忘れてしまうことによって、あなたが損をするかどうか、何か失うものがあるかどうか。その答えを本気で考えてみてほしいということです。
「失う気がする」のは確かだとしても、失うものは何かと聞かれたら、答えられないのではないかと思います。

実際、許すことにはなんの損もありません。あなたから何も奪いません。むしろ、「許さない」気持ちこそが、あなたから全てを奪い続けているのではないですか?

「許せない」最大の理由は心のバランス

そして実はもう一つ「許す」選択ができない最大の理由があります。

それは今、あなたが心のバランスを崩しているから。です。

心のバランスが崩れている時、人は前向きな行動をとることに激しい苦痛を感じます。

許すべきだと思っても許せない。勉強すべきだと思ってもできない。ちゃんと頑張るべきだとわかってても頑張れない。こうしたことの全ては、あなたの心がバランスを欠いているゆえに起こるのです。

では、心のバランスを取り戻すために何をしたらいいのか。
そこについて詳しくまとめたのが、そう、
この本なわけです。


この本では主に、「許す」を実践する前に行うべき、「バランスのいい心の作り方」について書いています。どうやったらもっと毎日楽しく暮らせるのか。どうやったら、憂鬱にならずに済むのか。そんな感じの話です。図解もいっぱい入って読みやすいです。読んでね!(すでに予約・購入してくださった方、心からありがとうございます。あなたのおかげでこれからも文章を書いたり絵を描いたりが続けられます

終わりに

さて、許すということについて長々書いてきました。ここまでお付き合い頂きありがとうございます。抵抗を感じた方もいらっしゃると思いますが、それは全く普通のことです。普通みんな、こんなことは考えたくないものですよね。

私も以前は気が狂いそうなほど嫌でしたしね。許すなんて絶対嫌でした。

でも、今、あれほど憎んでいた母と、本音で話すことができている。「母の日はめんどくさいから何もせんわ」とか言えていて(以前は自分の気持ちを無視して高いプレゼント買っていた…笑)。そして私の人生は、そこから明らかに、ポジティブで優しいものに変化している。

目の前の、たった一歩。それを踏み出せるかどうか。
「許せない」を「許したい」に変えられるかどうか。そしていつしか、「許そう」と決断できるかどうか。

その決断一つで、人生が変わるんです。これ、本当ですよ。

私は、あなたが幸せであるように心から祈っています。

念のため余計なことを付け加えると、これは決して綺麗事を言っているわけではないのです。

世の中に幸せな人がもっともっと増えてくれたら、世の中はいまよりずいぶん楽しい場所になるはずだから、だから私は祈るのです。だから人の幸せの役立ちたいと思うのです。

要は、私自身がもっと楽しく生きたいから、幸せな人を増やしたいという、利己的な話ですね。しかし利己的なのはそれほど悪いことではないのです。なんてったって、ウラがないしね。

私は私のために、この世を平和にしたいのです。ピース。

というわけで、

「あなたの毎日が喜びに溢れたものであるよう、心から祈っています!」

描き子

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