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私の最高な彼氏

彼氏が好きだ。会うと心がふわふわと軽くなる。

いつも笑顔で、人を憎んだりしない。そんな彼と一緒にいると私もそんな人になれる気がするし、肩に力を入れっぱなしの仕事の環境から、離れられる気がする。



仕事で嫌なことがあったりする。それは誰でも経験することだと思う。私はそういう出来事を引きずりまわして、うまく忘れられなかったりする。

眠れる時間はあるのに、翌日の朝きちんと起きて仕事へ行けるかわからないという緊張から、夜中に何度か目が覚めたりする。

明日うまく仕事できるかわからない。漠然とした大きな不安。緊張しっぱなしの毎日。肩と手に常に力が入っていて、仕事が終わった帰り道の電車の中で、ドッと血が巡り出す感覚を味わう。そのまま急に眠くなったり、もう歩きたくないみたいなわがままな気持ちが芽生えたりする。


家へ辿り着くと、彼がいたりする。友達と遊んだりすることも多いけど、彼の家も私の家も同じだから、2人とも帰ってくる場所はここなのだ。

私以外にもこの家を帰る場所だと認識している人がいるという嬉しさ。そしてその人が私の大好きな人であるという奇跡。


眠るときはいつも腕枕をしてもらう。そうするといつの間にか眠れるからだ。

その日あったことを布団の中でごにょごにょ話すけれど、彼も私も少しずつ眠りに落ちていって、いつの間にか朝が来たりする。


朝家を出る時に声をかけると、寝ぼけた声でいってらっしゃいと言ってくれる。


明るく高い声。どこにも悪気のない言葉たちとありのままの笑顔。人の憎み方はわからなくて、人を嫌いになる方法も知らない。

私はそんな彼に憧れてる。


「藍ちゃん」


彼の声が毎日恋しい。彼の運転する車の助手席で、彼と色んな話をする時間が愛おしい。


彼は特別な人じゃない。

この世界中のすべての人々から好かれるわけでもない。


だけど本当に美しい心を持っていて、私に真似できない純粋さを持ち合わせていて、それがいつも私の心をぎゅーぎゅーと抱きしめてくれるから、
私はなんとか生きている。



「一緒にいる時間が本当に幸せだよ」

心の底から当然のように、彼に対してそんな言葉が出る。ラブラブだからとかそんな話ではなくて、ただ事実を我慢できずに言ってしまう。

彼が好きだ。彼がたとえどんな人種でもどんな性別でも好きだ。

「俺も幸せだよ」

その言葉を聞いてからスッと眠る。きっと私彼のことが本当に好きなんだなと実感する瞬間である。


明日もまた彼がいる。その事実だけで胸がいっぱいになる。

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