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関りにおける環境

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まとめ

まとめ
 以上のことをまとめてゆく。対称的な関係は、互いに対応しあう同時性の軸によって成立している。この関係は時間的な継起が消滅され、時間と空間が結びつく中で動いてゆく。関わりの境目によって環境が作られてゆくのは、混合的な形として作られることにあり、環境の中で事実が生成されてゆく事により相互的に影響を与えてゆく。「器用な仕事」であるbricolageは、事実を経験した事に対し、周囲にある具体的な事

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3章 年輪

3章 年輪

3章 年輪
a)年輪とは
 対称性の軸によって円環は循環し、動いてゆくが同時に非対称にも動いてゆく。円環は対称的でもあり、非対称的にありバイロジカルな復論理の形で動いている。年輪はバイロジカルに動く円環の内部で形成されてゆく。
年輪は、樹木を横に沿って斧やチェーンソー等で、切った時に見られるいくつもの同心円状の模様であり、樹木が成長し年を取るに従い形成されてゆくもので、経験を示している。(例解国語

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2章 円環

2章 円環

2章.円環

a)円環
 円環とは丸い環であり、丸い環の線に沿って循環する状態をいう。円の循環は「季節の循環」、「昼と夜の循環」というように、一つの全体性の中で二つの概念が動いている。円環は、一つの周期を廻ってゆくことで、過ぎていった時間、世界を新しく作ることで、再生してゆく。(エリアーデ、1969)
 円は、対称の原理で同一化された軸によって動く。原理は、非対称で関係ないもの同士を対称的な関係に

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対称性について

対称性について

※ほとんど論文というよりエッセーに近い文書。あしからず。

a)対称性
 「対称性」とは、aがbとある関係にある時に、bがaと同じ関係にある状態を言う。(数学辞典/編著;伊藤雄二、一松信/朝倉書店)同じ関係にあることからa=bならば、b=aが成り立ち、図に表わせば下記のようになる。(図1参照)

性質は、一つの点、面、線を中心にして両端にある二面、又は、二つの点が互いに向き合う事で、対応しており、

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目次

目次
・はじめに

・目次
第一章
対称性について
a)対称性
b)器用な仕事
bricolage
c)原理
第二章
円環
a)円環
b)バイロジック
第三章
年輪
a)年輪とは
b)円と年輪
c)自然的な認識
d)年輪の形成
・まとめ
・引用・参考文献

関わりにおける環境 はじめに

関わりにおける環境 はじめに

はじめに
 「関係哲学」。関係を哲学することを趣旨にしたものである。
考える事になったきっかけは、2003年7月に開かれた環境シンポジウムで質問した事にある。諸先生方に「環境とは何ですか」と聞いた時、明確に答えられる先生はおらず「環と環の境目」というような曖昧な事を述べるに留まったように思われる。その後、辞書で調べてゆくことにより、「環と環の境目であり、そこで生活する人、生物に対して働きかけること

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