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最期の時に幸せを感じられるか?

一言でいうと

どんな最期を迎えるかを意識して日々を生きる

活用シーン

自己啓発

内容

アメリカの研究チームが行った調査。
以下の二人の人生をどのくらい魅力的に感じるかを、5を中間値(まあまあの人生)として、1(悲惨な人生)から9(素晴らしい人生)の間で点をつけるよう学生に指示した。

アンナの人生
「一度も結婚せず、子どももいなかった。だが好きな仕事をし、休暇や休日を楽しみ、たくさんの友達に囲まれてとても幸せな日々を送っていた。30歳の時に不慮の事故に遭い、痛みを感じる間もなく亡くなった」

ベルタの人生
「一度も結婚せず、子どももいなかった。だが好きな仕事をし、休暇や休日を楽しみ、たくさんの友達に囲まれてとても幸せな日々を送っていた。最後の五年間は、以前と比べればあまり順調ではなかったが、それでも十分快適な暮らしをしていた。そして35歳の時に不慮の事故に遭い、痛みを感じる間もなく亡くなった」

学生の回答は明らかに、アンナの人生を高く評価した。

Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法
ロルフ・ドベリ(著)

この話、何が言いたいのかというと、両者ともはじめの30年はまったく同じような人生だったのです。この時点で、幸せの総量がともに100だったとしましょう。

その後、ベルタは必ずしも順調ではないものの、5年も長生きしたわけです。悪いわけではないものの、少し勢いが落ちた5年間を過ごしたわけですが、この時点で恐らく幸せの総量は100+αになっているはずです。

しかし多くの学生は、短い人生にもかかわらずアンナを推した。

これはどんな人生であれ、最後が肝心だ、ということ。

これをダニエル・カーネマンはピークエンドの法則と名付けましたが、関連する研究はこちらでもご紹介させていただいています。

ところで、社会的な成功者にかぎって、最後は一人になる傾向が高い、とある臨床心理学の先生がおっしゃっていました。たとえば、スティーブ・ジョブズは割とエキセントリックな性格で有名だと思います。彼は最後の最後まで現役で、第一線に立っていたからよかったのですが、そういった第一線を退いた元経営者がなくなるとき、病室に誰一人お見舞いに来ない、ということも結構あるようです。

こういった人は現役時代に、かなり強い自己主張をされるため、仕事を離れると人が寄り付かないことも多いようなのです。現役時代は成功者だともてはやされるのですが、仕事を離れた途端誰も寄り付かなくなる、となるとあまりに不幸ですね。

しかも、このピークエンドの法則から考えると、最後を寂しく迎えることほどきついことはありません。現役時代の成功も大事ですが、最期を迎えるときに幸せであるかどうかが、実はかなり大事なのではないでしょうか。


私はこんな本書いてる人です(^^)/


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