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質問の仕方で答えは変わる

一言でいうと

暗示を埋め込むインタビュー技術がある

活用シーン

アンケート、世論操作、マクマーティン・インタビュー・テクニック

内容

アメリカのマクマーティン幼稚園というところで、先生たちが数百人にも上る園児を虐待しているとされた事件がありました。園児たちも、口を揃えて「虐待された」と答えたので全米が騒然となりました。
けれども、きちんと調査してみると、ただの一軒も虐待の事実はなかったのです。

園児たちを暗示にかけるインタビューをしていたのです。

テキサス大学のセナ・ガーベンは、このテクニックは主に6つの要素からなることを突き止めています。

①相手が答えを言う前に新しい情報をさりげなく与える暗示質問をする
(例)「おしりを触られたの?」「裸の写真を撮られたことをおぼえている?」
②他者を引き合いに出す
(例)「他の子たちも言ってたんだけど……」
③肯定的な結果を示す
こちらが望んでいることを言ったときに褒める。
④否定的な結果を示す
こちらが望んでいることを言わないときに失望したり、頭が悪いと思っているそぶりをする
⑤質問の繰り返し
(例)「裸を撮られたことをおぼえている?」
「ううん」(頭を振りながら)
「思い出せない?」
「うん」
「もう少し考えてみて、記憶が戻るかもしれないから」
⑥推測の歓迎
①から⑤までのテクニックが失敗した時に多用されていた。
「もし体を触られたとしたら、どこだったと思う?」

人も自分も操れる! 暗示大全
内藤 誼人 (著)


あんまりにひどい技術ですね。
しかし、これを知ることで、たとえば誰かが恣意的に情報を操作しようとしたときに、気づくことができるようになることもあるかもしれません。実際のところ、ワイドショー番組のなかでは、こういったテクニックが使われていることがたまに見受けられます。いかにも番組の意図したコメントを引き出そうとする過程で起こるようですが、第三者から見ると不自然なことも多い。だから、視聴者としてはシラケてしまうのかもしれません。

ここから考えられるのは、たとえばアンケートの質問の作成においても、これに近い操作が可能だという事も知っておいたほうがいいかもしれません。アンケートの質問のつくり方は、ものによっては相当練られています。だからたとえばよくある「顧客満足度●●%!」なんて言うアンケートも、クライアントにとって良くない結果が出ないよう、かなり細かく検討されているはずです。


ところでアンケートと言えば、最近話題なのがNPS(ネット・プロモーター・スコア)。ビジネス上、ある一つの顧客への質問をキイに、顧客ロイヤリティを測り、今後の戦略の参考とするもの。その質問は、「あなたは○○を友人にすすめたいと思いますか?」となっています。たぶんですが、この質問の中には、かなり深い知見が埋め込まれているのではないでしょうか。

こうやって見ていくと、自分たちで見ている世界が現実なのではなく、質問されて思考することで、自分の見ている現実が作られていく、というのが自分にとってのリアルワールドなのかもしれません。


私はこんな本書いてる人です(^^)/

友人のNLPトレーナーがこんな無料セミナーを開催します。
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