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白味噌雑煮とおすまし雑煮

銀座の虎屋茶寮で正月雑煮を食べる。白味噌のだしに、柔らかく煮た丸餅、海老芋、大根、赤い京人参が入った京風の雑煮だ。甘くてとろみもあって、お雑煮というよりお汁粉のよう。

食べながら、そうか、白味噌雑煮はポタージュで、吸いだしを使うおすまし雑煮はコンソメなんだなと思った。
白味噌雑煮は、煮えた餅や野菜の周囲が溶け出して、だしにとろみをつけている。全体がやわらかく境界線がない。溶ける前提だから丸餅なのかもしれないと思う。

それに比べて、関東のおすまし雑煮はだしと具材が明確に分かれている。何なら具材を先にお椀に入れて、上からだしを注いでも良いぐらい。
具の食感で変化がつく。餅は焼いてカリッと、鶏や蒲鉾はぷりっと、青菜はシャキッと。江戸っ子らしく、はっきりしている。

食べている人の顔まで分かるような感じが、郷土料理の面白さだな。

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虎屋のお雑煮は1月20日までの期間限定だそうです。
https://www.toraya-group.co.jp/toraya/news/detail/?nid=833

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こちらは我が家のおすまし雑煮

読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。