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困ったときは、野菜のおふとん


焼いたり炒めたりするだけで食べられる、下味つきの肉や魚を買うことってありませんか。あれ、味が決まっていて便利ですよね。でも、肉や魚だけお皿に盛りつけても見栄えがよくないし、ボリュームも出ない。これにあと何を作ろうと迷うことも多いのではないでしょうか。

そんなときには、野菜のおふとんが簡単です。たとえば、もやしをフライパンで炒めてぱっぱと塩を薄く振ります。空いたフライパンで、味付けの肉か魚を焼いて、もやしのおふとんにのせると、ただ肉だけを皿に置くよりずっと見栄えも栄養もよく、一緒に炒めたりするより簡単です。市販の味付け肉は味が濃いので、それほど野菜にしっかり味をつける必要はありません。

おふとんにする野菜はキャベツでも、青菜でも、なすやたまねぎの薄切りでも、ピーマンの千切りでもいいのです。あまりたくさんの野菜を使うとそれはそれで大変だから、1種類か2種類と決めてしまうのがいいと思います。私はたいてい1種類です。
炒めるのではなく、ブロッコリーやにんじんなどの野菜をゆでたりレンジにかけたりしたものでもいいし、レタスやキャベツの千切り、水菜のざく切りといった生野菜のおふとんもさわやかですね。

さて、今のは野菜のしきぶとん。逆に、肉や魚の上からのせるのが、野菜のかけぶとんです。こっちも同じようにできますが、かけぶとんにするのは、彩や香りのあるもので、それほどボリュームがないものが向いています。

たとえば肉の生姜焼きに、トマトを小さな角切りにして塩とオイルを振ったものをのせると、生姜焼きがトマトの酸味でさっぱり食べられます。豆苗をひとつかみのせる、大根おろしを軽くしぼってのせる、オクラを刻んでのせる、味つけ肉だけじゃなくて、フライものなんかにやってもいい方法です。いずれもさっと塩をふるかお醤油をからめて、味をちょっとつけておきますが、食卓でかけたっていいぐらいです。

香味野菜、ネギやみょうが、あるいはパクチーなんかをたっぷり刻んだものをのせるのは、みんな結構やっているのではないでしょうか。季節によっては柚子とかすだちをスライスしたのをいっぱいのせちゃうのも素敵です。

こんなふうにすると野菜もたくさん食べられて、見た目にもボリューム感が出ます。味つけ肉は味が濃いめのことが多いので、野菜を薄味にします。何度も言いますが、味が足りないときには卓上で塩か醤油、ポン酢なんかで補えば十分です。

味付け肉はもちろん、手作りの焼肉や生姜焼きにもいい方法です。肉じゃなく魚でもいい、焼いたのじゃなく揚げたものでもいい。とにかく、肉や魚の主菜を野菜のおふとんに寝かせてあげる、あるいは上から野菜のおふとんをかけてあげる、そういうイメージです。

【焼き肉と、小松菜のおふとん】
焼き肉用の味付け肉 300g 小松菜1束(150gほど) サラダオイル 塩
1小松菜1束を4cmぐらいのざく切りにして、フライパンに油大さじ1を熱して炒め、塩をパラッとふる。皿にのせる。
2空いたフライパンで味つけ肉を焼いて、1にのせる。

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