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自分を大切にするごはんを食べてほしい

今日は「Nサロン」の、『家庭料理の新デザイン』のゼミ第1回目。
全3回のゼミのために、昨年から考え続けてきた内容を講義する。ピースオブケイクの平野太一さんに強力にアシストしてもらった。2回目のワークショップは、ワークショップ・デザイナーの臼井隆志さんに相談している。

他のNサロンのゼミがどうかはわからないのだけれど、このゼミは、私が講師としてみんなに「すでにある何か」を教えるタイプのものとは少し違う。料理の技術が学べるわけではないし、逆に手の抜き方を教えるのでもない。「今はない何か」を考え、実行していく仕立てになっている。

「それぞれにとって幸せな食事ができるよう、自己決定できるようになること」がこのゼミの目標だ。料理(調理)はある人にとって、そのための手段になるかもしれない。ただし少なくとも文章が上手に書けるように「料理ができるようになる」ことは、目指していない。(まあ、そうなった方がいいとは思うし多少のtipsは雑談的に入るだろうけれど)

説明が難しいのは、このテーマには数値で測れるような、あるいは人に褒められるようなゴールが設定しにくいという点だ。でもそれが家庭(あるいは個人)というものの本質だからだと思っているし、みんなが次の時代の大きなテーマだと感じている『多様性』にもつながるものと信じている。

日々スープを作り、レシピを発信しながら、今の人たちの食生活は相当豊かなのに、それを感じられていないのはなぜかなと思ってきた。贅沢な食事や栄養がパーフェクトな食事もいいが、日々の自分(あるいは家族)の体や心に合わせて食べられるようになれば、もっと幸せを感じられるはず。
ごはんをちゃんと食べるということは、どんなことよりも自分を大切にする行為だ。その「ちゃんと」を忙しい現代の生活でもうまくできるように、デザインしなおしていきたい。

こちらが最初のNサロンリリースされたときのnoteです。先日のガイダンスでは、おかげさまで参加者ひとりひとりの表情を見ることができた。ふだん私のイベントに来ないようなタイプの人がたくさんいて、わくわくする。

今はまだ何も約束ができない(調理実習のときに出す私のスープ以外は)。でも、もしこのゼミで新しい何かが生まれたと思えたら、それはきっと自分だけでなく、みんなの役立つものになるはず。

今日、お目にかかるのを楽しみにしています。(参加されない人も、1回目は動画配信で見ていただけるそうです)


読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。