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(本)育児スキルをアップさせる方法


「ああ、今日も嫌なことを言ってしまった…」
「怒るつもりはなかったのに…」

これまで、子どもの寝顔を見ながら、幾度となく謝ってきました。そのたびに、親の私自身の余裕のなさや能力に問題があるのかもしれないと思ったものです。でも、親がどう自分を整えればいいのでしょうか?同じように悩んでいる方がいれば、ぜひお薦めした本があります。

Dr. Bailey著「Easy to Love, Difficult to Discipline」

この育児書について教えてくれたたのは、現在ヨルダンにお住まいのヨーコさん。小学校1年生の息子さんと3歳の娘さんの子育て中でもあり、育児書から学ばれたことをご自身の国際的な経験も踏まえて、オンラインイベントでご紹介してくださいました。本記事はその様子のレポートです。
実は、この本はまだ日本語訳が出ていません!ですので、とても貴重な情報です!オンライベントだけでなく、ユーチューブでも日本語で解説して頂いてるので、ぜひ、本記事を合わせてチェックしてくださいね!

「親も子もハッピーになれる7つのセルフコントロールパワーと育児スキル2」

愛のセルフコントロールと
子どもの善意を汲み取るスキル

今回は、Dr. Bailey著「Easy to Love, Difficult to Discipline」を読み解く第2弾として、7つのセルフコントロールパワー&育児スキルのうち、「愛のセルフコントロールと子どもの善意をくみとるスキル」についてお話していただきました。

「子どもが自立していく過程で、歯磨きや勉強の場面など親と子供との衝突はつきものです。そんな時に必要な力とスキルについて紹介します」(ヨーコさん)

親と子供が衝突するということ

―なぜ、子どもは親にNOというのか?

本書では、子どもは、親や周りの人が自分をどこまで許してくれるのかを探っているからだと言っています。ヨーコさんは、「大人も同じかもしれませんね」と言って次のような例え話をしてくれました。「現在はコロナウイルスで不要不急の外出自粛が求められています。その時、どんな用事なら外出が認められるのか?ここまでは許されるけれど、これはだめだろうか?こんな風に、私達も探り探りしながら、確かめていませんか?」

ー子どもは成長の過程において、初めてのことやわからないことを周りの大人の反応を見ながら試しているというのです。しかし、親は通常、そのように理解していることは少ないかもしれません…。

親子間でいさかいがあると、通常、親は下記のような行動をとってしまうと書かれています。
子供の悪意を取りあげて、責める。
・「わがままだ」「テレビの時間はなし」などの人格攻撃や罪を与える

しかしこの結果、子供はその状況から逃避したり、抵抗したりすることでしか、自己肯定感を保てなくなってしまうというのです。

ーでは、適切に対応するにはどうすればよいのでしょうか?具体的な方法を一つ一つみていきます。

1)親が愛のセルフコントロールパワーを身に着ける

愛のセルフコントロールパワーとは、他者の良いところを見る力とも言い換えることができるそうです。この力を身に着けるためには、まず自分の良いところを見る力が必要。イベントでは、そのためのワークを行いました。

ワーク)自分の失敗や間違ったことなどを思い出し、自分の「善意の意図」は何だったかとらえなおす。

(場面)クリーニングを取りに行くのを忘れて、着ていく服がない
(通常の反応)もう!私ったら、いつもこうなんだんから!
(善意の意図を汲み取った反応)私はクリーニングのことを忘れてしまうぐらい、仕事に集中していたのね

2)子どもの善意をくみ取る5つのステップを実行

自分の「善意の意図」に目を向けられるようになれば、子どもの善意にも自然と目を向けられるようになると言います。次は子どもの善意を汲み取る際の、具体的なステップをみていきます。

場面:兄が妹に話かけているが、妹が話を聞いてくれない。イライラした兄は妹の頭をおさえつけてしまう。

このような場面で親が「善意の意図」を持って子どもに対応する方法がこちらです。
1)兄の善意を代弁する→「妹にこっちを見てほしかったんだね」
2)兄の行為を描写する→「だから、妹の頭を押してしまったんだね」
3)何が許容できないか言う→「押してはいけないよ。怪我をさせてしまうし、とても痛いからね」
4)兄に望ましい言動を教える→「こっちを見てよ、って妹の目を見て言おうね」
5)兄に望ましい言動を促し、できたらほめる→「ちゃんと言えたね。妹も笑顔になっているよ」

子どもに善意があることを前提にスタートしているのが特徴ですね。個人的なこれまでの経験からの感想ですが、まず、「親がよく観察している必要があること」、そして「親が本心から善意に捉えている」という2つが揃っていないと、その後のステップを踏んで表面的なものに終わるのではないかと思いました。
それだけに、著書は親がまず「愛のセルフコントロールパワー」を身に着けることを強調しているのだと感じました。

「なぜ子どもはその行動をとったのだろうか?」と考えてから接するのと、頭ごなしに悪意と決めてかかって接するのでは、その後の展開が大きく変わります。そんな原点について改めて考える時間となりました。

それでも解決しない時もある
本書ではそれでも解決しない場合、どうすればよいについても言及されているそうです。
1) 親の気持ちを伝える(子どもを責めない)
2)解決策について ブレインストーミングする(紙に書きだす、トライ&エラーする)

3) それでもだめなら、子どもを責めずに去る

ヨーコさんも、実際の場面でうまくいかないことはあるとおっしゃっていました。大切なのは、子どもの人格を否定しないことではないでしょうか。

今回の「子どもの善意を汲み取るステップ」を実践するのは、慣れるのに少し時間がかかる人もいるかもしれません。でも、継続して取り組むことで徐々に身に着けることができるでしょう。ぜひ、あきらめず何度もトライしてほしいと思います。

皆さんはDr. Bailey著「Easy to Love, Difficult to Discipline」の内容に触れてどのように感じましたか?私は、トマス・ゴードン博士の「親業」と、とても通じる所があると感じました。そして、「善意を汲み取る」という姿勢がとても気に入り、実践したいと思いました。

今後もヨーコさんが動画でシリーズ化して発信してくださる予定ですので、チャンネル登録して見逃さないようにしてくださいね。私も引き続き、ヨーコさんの発信をウオッチし、共有していきたいと思います!動画第1弾、「親も子もハッピーになれる7つのセルフコントロールパワーと育児スキル1」はこちらから確認ができます。



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