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帝王の降誕祭

もうそんな時期か。 十日間の海外出張から戻ってみると、車窓から見えるセントラルの街が様変わりしていた。街路樹を煌めかせるイルミネーション、各種趣向を凝らしたツリーやリース、花壇を鮮やかに彩るポインセチア、店先から流れてくるBGM、どれもがクリスマス仕様だ。 「そういえば、クリスマスまで一週間ですね」 リムジンの後部座席で横に座る、秘書の鈴木がつぶやいた。彼の眼鏡のレンズにも、星屑のごとくイルミネーションが映り込んでいる。 「一週間か……」 暮れも押し迫っての海外出張

    • タフ INTERMISSION

      12月3日(木)より、各電子書店さまで、タフのオール書き下ろし新作「タフ INTERMISSION」が配信スタートします。今回、電子書籍での配信(デジタルボーン)になった経緯を説明させていただくために、ひさしぶりにnoteを開いてみました。しばらくおつきあいいただけますと幸いです。 まず前提としてなのですが、BL小説には挿絵が必要不可欠です。作者としても、素敵なイラストで拙作を彩っていただけるのはなによりのご褒美であり、モチベーションの源です。挿絵の先生方はお忙しく、ま

      • 2018年振り返り

        今年も残すところわずかになりました。仕事に関しては、デビュー20周年yearが始まったこともあって、ずーっとPCに向かっていたような気がするのですが改めて振り返ってみると……。 ●BBN「烈情 恋月の行方」イラスト:北上れん様(3月19日発売) ●BBCDX「蜜情」コミカライズ:鳥海よう子様(5月10日発売) ●BBN「タフEXTRA1」イラスト:高崎ぼすこ様(6月19日発売) ●BBN「タフEXTRA2」イラスト:高崎ぼすこ様(7月19日発売) ●SHYノベルズ「

        • 小説ディアプラスフユ号に「蜂蜜と眼鏡」が掲載されています

          12月20日発売の小説ディアプラス・フユ号に、ひさしぶりの読み切り「蜂蜜と眼鏡」が掲載されています。イラストはウノハナさん。カラー見開き扉&1ページ+モノクロイラスト4点というリッチなボリュームで、エロかっこいいイラストをご堪能いただけます。かねてよりウノハナさんの漫画の大ファンであり、いつか挿絵をお願いできたら!と思っておりましたので、今回念願叶って幸せです。お忙しいなか、お引き受けくださってありがとうございました! ところで、雑誌に新作を書き下ろすのは、記憶を辿れないく

        帝王の降誕祭

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        記事

          『共鳴発情 オメガバース』発売になりました

          11月30日に大洋図書SHYノベルズさんから『共鳴発情 オメガバース』(イラスト:蓮川愛様)が発売になりました。 今回は初めてがいっぱいで、そもそもオメガバースを書くのも初めて(挿絵の蓮川先生も初オメガバだそうです)なら、電子書籍と同時発売(一部の電子書店様で先行配信中。ほかの書店様も追って配信になります)も初めて。デザイナーの円と球さんと組むのも初めて。hontoさんで発売記念キャンペーンをしていただくの初めてという初めてづくしでした。いつになっても初めてのことに挑戦

          『共鳴発情 オメガバース』発売になりました

          タフEXTRA2発売になりました

          番外編集の2冊目、タフEXTRA2が発売になりました。これにて、旧版TOUGH!の7冊復刊というタスクは完了ということになります。始動した時は、本当に最後までリニューアルできるんだろうかと不安でしたが、こうして7冊無事にお届けすることができて、いまはただひたすら感無量です。ここまでご尽力くださいました担当編集さん(旧版も一緒に作った、20年来の担当さんです)、イラストの高崎ぼすこ先生、装丁とデザインを担当してくださったウチカワデザインさん、リアル・電子の書店スタッフの皆様

          タフEXTRA2発売になりました

          タフEXTRA1発売になりました

          高崎先生の甘〜いイラストとウチカワデザインさんのクールなデザインが見事にマッチした、タフシリーズの番外編集「タフEXTRA1 Unlucky man」が発売になりました。1とあるからには2もありまして、「タフEXTRA2 Hold me tight」が来月の19日に発売予定です。こちらも初回限定書き下ろしペーパー付きですので、どうかよろしくお願いいたします。 さて、タフEXTRA1には5つのお話が入っています。 ●響の誕生日に奮闘するシンゴ……B.D.大作戦 ●響視

          タフEXTRA1発売になりました

          「烈情 恋月の行方」

          予定よりお待たせしてしまいましたが、「烈情」下巻にあたる「恋月の行方」が発売になりました。カバーイラストをご覧いただければわかりますが、みちるが白髪の長髪です。瞳も琥珀色。なにがどうしてこうなったのかは、ぜひ本文をお読みになってお確かめくださいませ。こちらで80ページ超の大量試し読みもしていただけます。一式アキラ先生のちびキャラ四コマも更新されておりますので、とびきりキュートなみちると希月(と、アーサーと峻仁と三つ子)をチェックしてみてくださいね。 まだ発売して間もない

          「烈情 恋月の行方」

          2018年はじまりました

          新しい年が始まりました。あと2年で東京オリンピックだと思うと空恐ろしい気もしますが(決まった時は遠い未来だと思ったのに……)、時の経過には抗えないので、今年も一日一日を大切に、丁寧に暮らし、できれば健康に過ごしたいと思います。 さて、お仕事に関しては年末に「烈情 皓月の目覚め」が刊行になり、すごいところで「続く」になっていたので、たくさんの皆様から悲鳴をいただきましたが(作家的にはご馳走です(^^)ありがとうございます)、その続きにあたる「烈情 恋月の行方」が新年第一弾の刊

          2018年はじまりました

          年末のごあいさつ

          今年も、年末のごあいさつをする時期がやってまいりました。早い……時間が経つのが早すぎます。ついこのあいだ、ここに2016年の暮れのごあいさつをしたためたばかりなのに……あれからもう一年経ったなんて! と、嘆いていても仕方がないので気を取り直しまして。まずはお仕事に関して2017年を振り返ってみますと、なかなか充実した一年間でした。 3月に、初の一般小説「中目黒リバーエッジハウス 〜ワケありだからのシェアオフィス はじまりの春〜」(カバーイラスト:じゃのめ様/集英社オレンジ

          年末のごあいさつ

          「烈情 皓月の目覚め」

          発情シリーズ最新刊「烈情 皓月の目覚め」が発売になりました。今作も、前作「艶情」と同じく二冊組の仕様になります。後編にあたる「烈情 恋月の行方」は来年の2月19日発売予定です。ちょっと空いてしまいますが、どうかお待ちいただけますように。 さて、ひさしぶりの発情シリーズ。前作の「艶情」で双子の片割れの峻仁の恋を書きましたので、次は希月だなと予想してくださっていた方も多いのではないでしょうか。希月の相手も薄々気がつかれていた方もいらっしゃるのではないかなと思います。みちるの

          「烈情 皓月の目覚め」

          Prince of Silva展

          シウヴァシリーズ完結を記念して、『Prince of Silva展』が、spaceTORICOさんにて、10月27日〜31日の会期で開催されました。 そもそもはじめにお話をいただいた時の感想は、「え? 小説なのに? 大丈夫なの?」というもの。こういったイベントは漫画家さんが開くものというイメージがありました。ですが、よく考えますと、シウヴァの挿絵は蓮川先生です。蓮川先生はアナログでカラーとモノクロを描いていらっしゃるのですが、その生原画の美しさは「マジ神がかってる!」という

          Prince of Silva展

          紅の命運 Prince of Silva

          シウヴァシリーズ完結巻「紅の命運」が発売になりました。 10月27日よりspaceTORICOさんにて「Prince of Silva展」を開催していただいているのもあり(本日、無事に会期終了いたしました。会場に足をお運びくださった皆様、ありがとうございました!)、個人的に、もう世の中に新刊が出回っているような錯覚に囚われていたのですが、実際には本日31日が正式な発売日となります。まずは、最終巻をお手に取ってくださいました皆様、ご購入予定の皆様、ありがとうございます。長

          紅の命運 Prince of Silva

          紫の祝祭 Prince of Silva

          シウヴァシリーズ6冊目にて、クライマックス前編にあたる「紫の祝祭(カーニバル)」が発売になりました。10月31日には後編にあたる「紅(くれない)の命運」が発売予定です。すでに「紫」を読み終えて「続き〜」と思ってくださっている皆様、一ヶ月弱お待ち下さいね。こちら怒濤の完結巻になっておりますので、どうかお楽しみに! さて、「紫」です。タイトルにもありますように、カーニバルが舞台の一つになっております。あとがきにも書きましたが、南米を舞台の作品をスタートさせた時から、クライマ

          紫の祝祭 Prince of Silva

          中目黒リバーエッジハウス 〜ワケありだらけのシェアオフィス はじまりの春〜

          集英社オレンジ文庫さんから、初の一般小説が発売になりました(春らしくて見ているだけで心が浮き立つようなカバーイラストはじゃのめ様。漫画も描いてくださいました!こちらのリバーエッジの書影下の「まんが試し読み」ボタンを押してみてくださいね。もう一つのボタンで本編の試し読みもできます〜)。BL作家としてはもうすぐデビュー19年目を迎えますが、いま一度初心に立ち返り、背中がぴっと伸びる思いです。 とはいえ、同じ人間が書いたものですから、根底に流れているテーマはそう変わっていませ

          中目黒リバーエッジハウス 〜ワケありだらけのシェアオフィス はじまりの春〜

          2017年はじまりました

          あけましておめでとうございます。2017年はじまりました。 2016年の初頭にはなにを書いたのだっけと見返してみたら、このnoteを使いこなすことと、映画館や美術館に足を運ぶことを抱負にあげていましたが、振り返ってみて、どれもいまひとつ(いや、三つくらい?)なのが残念な感じです。noteは結局、あまり更新できませんでした。今年は……今年こそは書き下ろしのSSなんかもアップしていきたいです。映画館やギャラリーには、行き始めると弾みがついてトントンと通うんですが、止まってしまう

          2017年はじまりました