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ホテルの部屋閉めだされたら違う部屋で、クレーム付けたら違うホテルだった!

 な……なにを言っているかわからないと思うが、当時は私もわからなかった。

 ケルンからフランクフルトに移動して、フランクフルト・マリオットホテルにチェックイン。このホテルはフランクフルトメッセのすぐそばに建つ、比較的新しいホテルで、できるビジネスマンご用達ホテルの雰囲気を醸し出している、めちゃめちゃ近代的なビッグタワー。ビシッとスーツで決めた、エリートビジネスマンみたいな雰囲気のホテルのカウンターでチェックイン。渡されたカードキーは31階の12号室。カードキー自体はホテルのロゴしか書いていないが、カードケースにはしっかりと「3112」の文字。

 エレベーターで31階に登り、部屋の前にたどり着くと、手にしたばかりのカードキーをパネルに当てる。が、赤く点灯し開錠されることはなし。
 部屋のナンバープレートを確認すれば、間違いなく「3112」。
 何度も当ててみるが、ピッ、ピッ、と赤く点灯するだけ。データが壊れているのかもしれない。面倒だけれどフロントに戻るかとポケットにカードをしまい込もうとした時、ガチャリと部屋のドアが開いて、女性が出てきた!
 えええええ! 誰!
 部屋を掃除していた、従業員でした。私のカードキーを見て、
「丁度、掃除が終わったからどうぞ」と言って、部屋に入れてくれました。掃除中だから鍵が開かなかったのかと、部屋に入り、荷物を置いて一休み。さて、部屋を散らかす前に、写真でもとっておくか。まずは部屋の扉からと、スマホとカードキーを持って部屋を出る。扉を撮影して、部屋に入ろうとしたら、入れない!
 デジャブ! ピッ、ピッ、と赤く点灯するだけ。なんで!?

 と、繰り返しても仕方ないので、フロントへ。調べてもらうと、
「これ、3113号室の部屋よ」と、いい笑顔。
「隣の部屋だから。これでオッケーね(*^_^*)」
 オッケーじゃないよっ! いい笑顔でうっかり、サンキューとか言いそうになったけど、3112号室に荷物があるんだってば!
「え、部屋は入れないのに、荷物は部屋の中? それってなんてミステリー(°д°)?」
 密室荷物監禁事件!
 じゃないよ! 英語苦手なんだから、イレギュラーな会話を増やさないで欲しい。
 フロントデスクよりもさらに仕事できますオーラ纏った、マスターキーを持つダンディなおじ様ホテルマンと一緒に部屋に戻り、荷物をまとめて3113号室にお引越し。
 荷物をベッドの上にぶちまける前で本当によかった!

 鍵が壊れていて部屋に入れなかったとか、掃除が途中だったとか、まあ色々あるけれど、案内する部屋が間違っていたのは初体験。
 でも、旅行先のアクシデントとしては、小さい小さい。
(部屋代えるよりも、鍵代えたほうが早いんじゃないか、と後から思う)

 で、帰国後ホテルから宿泊の感想を送ってくれというメールが届く。
 これもよくあること。サービスとか、清潔感とか、五段階評価でチェックして、最後に一言の欄に「こんなことあったから、気を付けてね~(^O^)」って、書いて送った。
 クレームのつもりではなく、欄を適当に埋めたつもりだったのですが……

 支配人からクッソ長い謝罪メールが来た(|| ゚Д゚)!!

 グーグルさんに翻訳してもらうと、謝罪と今後このようなことをなくすための業務改善案。
 謝罪だけじゃなく業務改善まで、フランクフルト・マリオット、半端ない!! なんて、できる子!
 と思いながら、よーくメールを見ていると、最後に
 Marriott Cologne

 フランクフルト・マリオットじゃなくて、ケルン・マリオット!!!

 これ、ケルンで泊まったホテルじゃ!
  やっちまった……。

 一応、「すまん。お宅じゃなくて、フランクフルトのほうだった。同じグループだから、もし可能なら、伝えておいて。まじ、ごめん」って、返信しておいた。
 それに対しての返信はない……。

 

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