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ゴーグルの中は仮想空間・・・

生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを
話し合う時間を設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。           若林 薫


ヴァーチャルシティ  F8号(45.5×38.0)㎝   SKさん


世界と瞬時につながる現代
若者達にとってはあたりまえの事なのかもしれません。

パソコンやスマホの中に現実とは別の仮想空間を構築し
その空間内と現実とを行き来する事で
全く別の人格を形成する事が出来ているのだと思います。

仮想空間内の自己が本当の自分なのか
現実の生活の中に居る自分が実在の自分なのか
徐々に区別が出来なくなって行くのではないでしょうか。

アバター(分身)を作る事で
世界各地で開催されるイベントに参加出来たり
又作者自身が大会を主催する事も可能です。
これには大きな夢とドキドキ感が内在します。
新しいものを個人レベルで発信し参加してもらい
或いは参加する楽しみが有ります。

作者はそんな思いの中で心躍っているのかも知れません。
作品のタイトルは「ヴァーチャルシティ」となっています。
画面の明るい部分はゴーグルの中の仮想空間で
その廻りに塗られた暗緑色あんこくしょくの部分は現実の世界なのでしょう。

つながっている様で繋がってなく 
ヴァーチャルな世界でありながら
リアルな現実なのだと思います。

仮想空間の中では新しい言語が飛び交い
新しい貨幣経済が確立し
商取引が成立する時代も始まっている様です。
画面には足早に進む文明を感じ取る事が出来ますが
やがてそれに反してスローな生き方をする人達も
たくさん現れ 人類は大きく2分割されるのかもしれません。

近未来の世界を考えたり想像させてくれる作品に
感動しました。 
                絵画講師 若林薫 評





きしゃこく先生に紹介いただきました。ありがとうございました。





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