「水没林」人間の都合で 発生した環境の中で生きて・・・
表現主義的抽象絵画の考え方を用いて
描かれた作品です
白川ダムの上流に有る水没林は
根元を水に浸しながらも春には新芽を吹き
秋には葉っぱを色づかせ
極寒の冬は風雪に耐え
来る日も来る日もじっと水の中に居ます
自ら望んでその場に生えた訳ではなく
人間の都合で 発生した環境の中で
生きて行かなければならない立場になってしまったのです
ダムを造る事は発電をしたり治水をしたりと
人間にとっては とても有益な事かもしれませんが
湖底に沈んだ木や草や虫達にとっては
生きる場所を奪われ 死に追い込まれる事にも
成ってしまいました
作者はそのダムの湖面に切なさを感じたのかもしれません
形もデフォルメし あえて明るく激しい赤や緑で
画面を分割し対立させ彩色する事で
自然界の叫びや不条理を
際立たせようとしたのかもしれません
絵画講師 若林薫 評
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