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「水没林」人間の都合で 発生した環境の中で生きて・・・

一点一点思いを込め 時間を掛け 仕上げている絵画教室の生徒さんの
作品です。たくさんの方々に紹介したい思いで講評し発表させて
頂いています。展覧会とは違い皆様からの感想等を頂き
今後の制作の大きな励みとなっていると思います
これからも出来るだけたくさんの作品を紹介していきますので
今後共よろしくお願い申し上げます      絵画講師 若林 薫

水没林  F4号(33.3×24.2)㎝  アクリル画  KKさん


表現主義的抽象絵画の考え方を用いて
描かれた作品です
白川ダムの上流に有る水没林は
根元を水に浸しながらも春には新芽を吹き
秋には葉っぱを色づかせ
極寒の冬は風雪に耐え
来る日も来る日もじっと水の中に居ます

自ら望んでその場に生えた訳ではなく
人間の都合で 発生した環境の中で
生きて行かなければならない立場になってしまったのです

ダムを造る事は発電をしたり治水をしたりと
人間にとっては とても有益な事かもしれませんが
湖底に沈んだ木や草や虫達にとっては
生きる場所を奪われ 死に追い込まれる事にも
成ってしまいました
作者はそのダムの湖面に切なさを感じたのかもしれません

形もデフォルメし あえて明るく激しい赤や緑で
画面を分割し対立させ彩色する事で
自然界の叫びや不条理を
際立たせようとしたのかもしれません
  
              絵画講師 若林薫 評





「作品をご覧頂きありがとうございました。気に入って頂けましたら、
スキ・コメント・フォローなど頂けますと創作活動の励みになります。
よろしくお願い致します!」




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