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インド一人旅#5(インドの洗礼)

この詐欺師との間ではお金のトラブルが多いが、実際の値段が分からなくて騙されたのか本当の値段なのかは定かではありません。
村では、インドでしか出来ないことを沢山した。

まずはバンブージュースだ。
近くに沢山の木が生えている。
この木はバンブーというらしい。
日本の竹とは違って、沖縄とか南国に生えているリゾートの木だ。
ココナッツのようにこの木の実にナチュラルのジュースが入っている。
木は5,6メートルと高く聳つ。
職人は手で木に登って実を取ってくる。
このジュースはアルコールはゼロだが、アルコールの効果があると言われている。
なんとも怪しい。
普通に怖い。
私も飲んでみたが、アルコールを飲んだ時のように真っ赤になった。
味は沖縄の泡盛のようだった。
田舎でしか味わえないフレッシュなジュースであった。

私はインドに来てもクリケットをすることが出来た。
村のみんなで近くの広場に行ってクリケットをした。
しかし、モンスーンの季節であったので、すぐに雨が降り退散となった。

しばらくの間私は村の暮らしを楽しんでいた。
しかし、折角なのでインドの他の地域にも行きたいと考えていたので村を出させてくれと頼むことにした。
すると、田舎でゆっくりしなよって言われた。
まあ、それでも出ると行ったら電車のチケットを取ってあげると提案してきた。
私は電車のチケットを携帯で取れるようにしていた。しかし、インド人は取ってあげるとしつこいので取ってもらうことにした。
ガヤからバラナシ、バラナシからジャイサルメール、ジャイサルメールからニューデリーまで私が乗る全ての電車を取ってもらった。このお金が高かった。

また、こんな提案もしてきた。
家族にもお土産送ったらどう?これから他の町で買わなくていいように買って郵送してあげるよと。

しかし、値段を聞くと1人1万分を用意すると言っている。高過ぎる。インドのお土産ってこんな高いものなのかな。田舎についてからそうだろうなと思い始めていたが、、、詐欺だよねってここで確信する。

なんとかお土産は2人分でいいよとまとめることが出来た。電車賃とお土産代で5万円請求された。それも日本円で渡して欲しいとのこと。日本円の価値が高いのだろう。

私は断ることができない。
何故ならここは都会から1時間半以上かかる田舎で、バスもタクシーも通っていない。
次の電車のチケットもこのインド人に取ってもらったので変に怒らせると電車にも乗れない可能性がある。
逃げられないのだ。
怖い。

そして、私は二万円でヤギを買った。
インド人はかなり商売上手だ。確実に私は騙されただろう。
村にいる日にちが少なくなってきた時、インド人が私に帰ってしまうしその前にパーティーをしようと提案してきた。
そんな風に思ってくれて、とてもありがたい。
インド人も半分出すからヤギを買ってパーティーだ!と、言われた。
ヤギを買ってきて、殺すところがみれるらしい。
殺したヤギはすぐに調理してフレッシュな肉を食べることができる。
値段を聞くと、35000ルピー。
2人で割ると、17000ルピーでいいよとのこと。
高すぎるだろ。
日本円に換算すると、2万3000円程だ。
高すぎる。
これは無理だと断ろうとした。
しかし、せっかく田舎に来たしあなたのパーティーだ。ヤギを殺して食べるなんて滅多にないぞ。
買おうと言われた。

インド人はあなたは学生だしトラベラーだから、日本円で払ってくれたらいい、20000円くれと言った。
いや、払いたくない。
しかし、払うしかなかった。

ヤギはその夜に買いに行った。
私も同行した。
値段は教えてくれなかったが。
ヤギは家に連れ帰ってすぐに殺して、さばいた。
祈りながら、喉元を切る。
すると、ブシャーと血が飛び散る。
メーメー鳴いていたヤギもすぐ生き絶える。
しばらく放置すると完全に死ぼうする。
皮を剥ぐ時は足のところから剥いでいく。
私は足を持ちあげ、剥ぎやすいように手伝った。
とても重い。
命に感謝である。
ヤギはすぐに剥がれ、肉も綺麗に分けられた。
いい経験である。

結局、マトンは食べれたがパーティーらしきものは開かれなかった。
真相は神のみぞ知るだ。

早く村から出たい。

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