見出し画像

インド一人旅#4(ガヤの田舎町)

私がついて行ったインド人はネットにも上がっている程有名な詐欺師であった。騙された自分がとても恥ずかしいが、これがインドだという貴重な経験をすることが出来た。

私達が乗るハウラー駅はコルカタで最も大きな駅である。駅構内に入っても物凄く歩いた。
英語があまり無くて、電車がどこに着くかなど全然分からない。
1人では乗るのが困難そうである。
2人に連れてってもらえてラッキーである。
私達は電車に乗り込んだ。
カルカッタからジャイサルメールまで行く電車の3A座席だ。
座席は上に3段になっており、真ん中の座席は折りたたまれて一段目に皆が座ってくつろいでいる。
私は一番上の3段目に座席を用意してもらった。
ここなら荷物を置いておき、すぐに眠る事ができる。

初めに1段目に腰掛けてみんなで話をした。
向かい合わせの座席にもインド人が2人いたので、彼らも会話にちょくちょく混ざる。

少しすると眠くなったので、私は一番上の席で寝ることにした。
シーツも枕もある。エアコンも付いており快適だ。
私は今までの旅の疲れを癒し、今後くる予想も出来ない出来事に期待と不安を胸いっぱいに目を閉じるのであった。

数回寝て起きて話してを繰り返して、私達はガヤ駅に到着した。
そこは都会であるコルカタとは全くの別世界であった。コルカタは街並みが整えられているがゴミがそこら中に投げ捨てられている。
ガヤは街はそこまで発展しておらず、土の家が多かった。しかし、舗装されていない道が自然を感じさせる。とてもインドらしい都市だった。
そこにはインド人C、そろそろ彼の名前で呼ぼう。ボルの兄弟が村から送ってくれたドライバーに乗り込む。

窓は全開にしている。
風が気持ちいい。
沿道にはバザールを何回か見つける事があった。
みんな村からバザールに買い物に来ている。
美味しそうなお菓子や綺麗な服が並んでいた。
私達はバザールを横目に村に向かった。
車で1時間40分くらい。
とても長いこと車に揺られた。

私達はボルの故郷に到着した。
まず、ボルの家に入る。
インドの村は、ヒンドゥー教とイスラム教に分かれている。ボルの村はどちらの宗教もいるが場所を棲み分けているようだ。
ヒンドゥー教よりもイスラム教の方が裕福な暮らしをしているらしい。

ここで時系列を確認しておこう。
私はボルの家に着いた。
この日は最後の祭りの前日だ。次の日が、大きな祭りがある。
しかしながら、実はこの祭りは10日間続いているらしい。
ボルの兄弟は祭りの関係上3日間も裸足で色々な村を回り、お風呂に入らず、カレーも食べない。
前日の夜は、真夜中に起こされて村にある神輿置き場に連れていかれ。太鼓をたたくところを見せられた。

食事、お風呂、洋服、水の購入。
ポルの家では何もかも世話をしてもらった。
食事はとてもフレッシュである。
ニワトリを殺して、次の日に食べるのである。
私はこれを見せてもらった。
家で飼っている鶏を掴み、動けないようにする。
もう1人が、首元にナイフを入れる。
ニワトリはもう声を出さない。
血がドッと出る。
次に、足の付け根にナイフを入れる。
そうして、かごの中に入れ死ぬのを待つ。
ニワトリの羽はその後でむしりちぎるのだ。
こんなに食べ物に感謝することはないだろう。
翌日のカレーにそれは入っていた。
とてもフレッシュだ。堅く力強い味わいであった。

村では地下水をポンプで汲み上げて、水を使用している。もちろん手紙ガッシャンガッシャンするポンプだ。
ボルの村は裕福なようで各家にポンプがありそうだ。
そのポンプの横に座ってお風呂に入る。
ポンプで、バケツ一杯に水を入れる。
その水を桶で掬って身体にかける。
もうお風呂とかシャワーとかの次元ではない。
石鹸で髪も体も洗う。
ポンプの横にニワトリの目玉が落ちていた時は怖かった。

そうして私はボルの家にお世話になるのだった。
次の日はお祭り最終日である。

朝目が覚めた。
とても暑かったのと蚊の音がうるさかった。
寝るときには、天井に付けられた扇風機で涼しかった。これが止まっていたのだ。
電気の節電とかそういったものではない。
村に電気が通っているが、よく切れてしまうらしい。
大体この村に電気が来たのが四年前とからしい。

お祭りは昼かららしい。
朝にもお風呂に入り、ご飯を頂く。
その後、ボルの兄弟にヒンディー語を教えてもらった。
私はヒンディー語をトラトラ出来るようになった。

お祭りが始まった。
村の神輿が置いてある場所から始まるようだ。
村の人達は神輿の周りを走り出した。
すると、突然神輿を担ぎ出したのだ。
その神輿を持って村を回る。
村の人は神輿の下に入りお祈りをする。
まるでだんじりである、とても明るくみんな楽しそうだ。

この神輿を担いでる他の村人に会いに行くらしい。
他の村も同様に神輿を担いでいる。

私は先頭に立ち子供達とともにお祭りを楽しんだ。
バザールでは沢山の料理を楽しんだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?