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琥珀の夏を読んで

去年、図書館で予約をした辻村深月さんの「琥珀の夏」がやーーーっと手元に来て、喜んだ&楽しんだのも束の間、2日で一気に読んでしまいました。

登場人物達の幼少期から成人にいたるまでの心理がとてもリアルに描かれていて、
レメディを想像しながら読んでも面白い本でしたので、レメディの話も少し交えながら音声で話してみました。

合宿で誰と一緒に寝るか、過ごすか…ひとりぼっちにならないようにと気にしていた小学生時代の自分を思い出してみたり(笑)あの心理描写の絶妙なリアルさは素晴らしかった…。

琥珀から作られたレメディにSuccin.(サクシナム)というのがあります。少し期待したのですがその要素はこの小説にはなく、琥珀と同じように長い年月をかけて固まった岩塩からできたレメディNat-m.(ナトミュア)色の強いお話でした。

Nat-m.の心理的傾向のひとつに、
「過去の苦い経験や出来事、悲しみ、自責の念などに長年囚われていて、過去の中に生きている状態」というのがあります。

しかし、側から見るとそのようなダークな部分は滅多に感じられず、「いつも明るく社交的、責任感が強くて良い人」に映るのも特徴。

それは、自分がこれ以上傷つかないようにと壁を作って、自分の本音や感情を固く閉ざしているから。

Nat-m.というレメディは、そんな塩の壁を溶かしていくきっかけになる可能性を秘めているレメディなのですが、小説の最後は涙、涙の描写が多くなるので、ある登場人物の塩の壁がやっと溶けきた、と感じずにはいられない展開でした(笑)

登場人物の名前を書くとミステリー性がなくなってしまうので伏せますが、読んだ人ならわかるはず^^



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