見出し画像

#noteで世界地図を作ろう ベオグラード4

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

日本の感染者が増えていると、東京の母から連絡がありました。 Go To のせいもあるのでは?とも思えてしまいます。 ただでさえ風邪やインフルエンザの時期ですから、不安が大きくなりますね。 それでも人口比からすると、まだたいしたことのないように見えてしまうのは、ヨーロッパに住んでいるからかしら? 自分の感覚が麻痺してしまっているような気がします。

noteのお友達、リチャードさんとチェンナーさんのコラボ企画に参加しています。行ったことのない場所の楽しい記事が沢山あって、旅行ができるようになったらどこへ行こうかと考えるのも楽しい物です。 私の場合、まず帰国ですけど。


セビリアの首都、ベオグラードの第4段はしつこく「食」です(笑)。 これだけ食べている間にちゃんと観光もして、美術館や博物館へも行っていますけど。 それも書こうと思うと、全く終わりが見えてきません。 なので引き続き食べるもののご紹介で進めます。

とある夕方、仕事を終えた友人N氏と奥様がホテルへ迎えに来て下さいました。 現地の友人を持つって本当に大切で、自分たちだけでは行かれない所へ連れて行ってくれます。 川沿いにあるレストラン、夏場はいくつもレストランが開き、泳ぎに来る人、夕方から食前酒を楽しんだり食事をする人、夜はディスコもあるそうで賑わう場所だそう。 4月だったのでしまっているレストランがほとんどでしたが、彼らのお気に入りは開いていると言うことで、連れて行って頂きました。

Sun Set Caffeという、名前は今ひとつ(笑)。 でもここも美味しかった。

最初にセルビアのウォッカを飲めと言われ、では。

画像1

小瓶に入ったウォッカがこうやって冷やされて出てきます。 食前酒がこれですか! 所変われば順序も変わるのですね。

お料理は全てN氏夫妻にお任せ。 でも奥様はまるで日本人のように私達に気を遣ってくださり何が好きか聞いて下さいます。 例のトマトとキュウリとカイマックチーズのサラダは食べたいとお伝えして、あとはお任せでお願いします。

画像2

奥様が選んだのはキャベツのサラダ。 これ、もう日本のキャベツのサラダと同じ感じで感激でした。 生で食べられる柔らかいキャベツ、シチリアではまず手に入りませんから。 ヨーロッパのキャベツは大抵硬いのですが、セルビアにはこんなに柔らかい物が存在していました。 これも定番らしく、どこのレストランでも食べられるとおっしゃっていました。 

そしてもう一つ今回初めて食べたのはこれ。

画像3

カイマックチーズにパプリカを練り込んである、ちょっとピリ辛のチーズです。 これも私たちのツボにはまりました。 

そして勿論お肉です、肉攻めです。

画像4

肉の盛り合わせ・2人分。 ビーフとポークと子羊。

画像5

3種類の肉の盛り合わせ、これは一人分。 もうどれがなんだったか覚えていない・・。

そしてハム

画像6

厚切りハムがで〜んと。 ジューシーで柔らかく、美味しいハムでした。

これらがほぼ一度に出てきます。

画像7

多過ぎる・・・、絶対に多過ぎる量であります。 ところがこうやって全部テーブルに並べられると、ある意味自分のペースで好きな物を食べられるので、お喋りしながら肉を食べ、野菜を食べ・・・とやっていたら、4人で完食してしまいました。 幸せな夜。 日本の居酒屋スタイル、好きです。

セビリアは物価が安い、安いということは国がそれほど豊かではないということ。N氏夫妻は自営業で平均の何倍も裕福なのですが、一般的には貧しい国です。 N氏に平均収入を聞いた所、月収500ユーロだとか。 そしてその同じ仕事をクロアチアですると800ユーロ、スロベニアだと1,200ユーロだそうです。 かつてユーゴスラビアの首都であったセルビア、他の国と比べて貧しくなっているとのこと。

だけれど町を見ていると皆綺麗な格好をしているし、i phoneを持っている人もいます。 それを聞いてみたら、スロベニアや他のヨーロッパ諸国に移住している親戚や家族が「お古」を譲ってくれるケースが多いとのことでした。 なるほどね。

そしてどうして皆こんなに優しい国民なのかと尋ねたら、辛い経験をしたからこそ小さな幸せで満足できるのだというお答え。 そう、こういう事を言う人は多いのです、あちこちで耳にしたことがあります。 でも実行出来ている人は少ないと思います。 それを「ごく普通に実行している人の言葉は」は重いです。 今だってコロナ禍、「今まで自由に動けてどんなに幸せだったか、恵まれていたかを省みる良い機会」と言いますが、コロナが過ぎ去ったら私を含めて多くの人はこの不自由さを忘れてしまうのです。 マスクなしで普通に歩ける状況になった時に、どれだけの人が「有難い」と毎日思うのかしら?

戦争、いきなり家族が敵対国になったり亡くなったり。 その時代を通り越して「今必要なものは全て手に入っている」と思えるその気持ち。 失った物を取り返そうと思うよりも、今ある物を大切にする気持ち。 彼らと話していると価値観が変わります。

そう言いながらダメな私は、彼らの言葉を忘れていたのですよね。 今こうやって書いていて、初めて蘇ってきます。 だからほら、忘れちゃうの。

辛かった戦争の話を笑顔でしてくれる彼ら。 話をしていると自分の背筋がスッと伸びる感じです。 日本でもイタリアでも出会ったことのない優しさと思慮深さ、心の広さに出会った旅でした。 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?