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ASDだった同僚に気付かずに苦しんだ10年を取り戻す

先日カウンセリングを受けた。
職場の同僚との関係に長年悩み、モヤモヤとした日々に限界が来たから。

10年も耐えた。

職場の誰にも相談出来なかった。その人はいつも満面の笑顔で話題も楽しく誰とでもコミュニケーションを取る人気者だから、話しても誰も信じてくれないと思った。

カウンセリングでは、思い付くその同僚とのエピソードをなるべく沢山話してと言われ、そんな細かいエピソードでいいのかと思うぐらい辛かったその出来事をいくつもカウンセラーさんに話した。

結果、相手はASDの特徴をいくつも持っていて、私はカサンドラ症候群なのだと。

何だ、正常な人じゃなかったんじゃない。そんな人にどうして私は傷つき、苛立ち、悲しくなり、自分が嫌になり、他人が怖くなり、人の目を気にして、自分を見失っていたのだろう。
もっと早くその人がASDだとわかれば、受け止め方も対処方法もあったかも知れない。こんなに苦しむ事も無かったかも。

でももうそんな日々から解放される。その人が退職する事になったから。

私はその理由を、私との関係に耐えられなくなったからだと勝手に思っている。苦しい気持ちと苛立ちもあり、それが態度に出てしまっていた時もあるのは確かだから。

解放されるという嬉しさと、私のせいでその人が辞めることになったと職場の他の人たちが思っているだろうという恐怖。誰にも私の苦しさを理解してもらないという寂しさともどかしさ。なんという孤独感だろう。

職場であるし、皆、大人なので普通に日常会話もするし、仕事に支障も無い。

皆が私をイヤなヤツだと思っているだろうと思うのは妄想で考えすぎかもしれない。しかし、そう考えてしまうようになったのは私の仕事場が、その人との2人きりの閉鎖空間でその人の、今でこそ異常だと分かった言動をひとりで受け止めなければならなかったことが原因で、私は本当は普通の人間だった。

他人との距離の取り方も、接し方も、優しさも気遣いも、仕事への向き合い方も間違っていなかったのだと、私は私のままでいいのだと。

だから、その人から解放されたら私は本当の私に戻って、ガマンして苦しかった10年を取り戻したい。

また私らしく生きたい。

また私らしく。

生きられるだろうか。




※ASDを正常でない、異常な言動と表現する事で不快な思いをされた読者様にはお詫び申し上げます。

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