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【Member’s Story】安定を捨て、スタートアップMESONの1号社員に。生粋の「3Dフリーク」伊藤 淳のキャリアパス

こんにちは! MESONで広報&ライターを担当する小林香織です。

連載企画【Member’s Story】では、MESONメンバーのキャリアストーリーをインタビュー形式でご紹介します。今回登場するのは、MESONが創業してから第1号社員として入社した伊藤 淳。

オタクと呼べるほど3D制作に没頭し、VRの取り組みを経て、現在はMESONでPPD(Producer/Planner/Director)を務める彼が、MESONへの入社を決意した理由、MESONで叶えたいことを語ります。

〜伊藤 淳プロフィール〜
東京大学 経済学部 経営学科卒。2013年、株式会社VOYAGE GROUP入社し、 VR室長を経験。2019年3月、株式会社MESONに入社。PPD(Producer/Planner/Director)を務める。月間I/Oにて「A-FrameではじめるWebVR」を連載。

立ち上げたVR室が閉鎖に「タイミングが早すぎた」

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—MESONに入社するまでのキャリアを教えてください。

大学卒業後、アドテクノロジー事業・ポイントメディア事業・インキュベーション事業を展開するWeb系の事業開発会社「株式会社VOYAGE GROUP」に入社し、プロデューサーを務めていました。

ポイントアプリや女性系メディア等、さまざま携わったのですが、中でも一番思い入れがあるのが「VR室の立ち上げ」でした。3Dに興味が強かった僕は、入社2年目のとき、趣味でオリジナルフィギュアの制作にハマり、3Dプリンターでキャラクター作品等を作ったほか、3Dスキャナーを自作したりもしていました。

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これは、自分の顔型の氷を作ることができる製氷皿を制作したシーンです。自分の顔に粘土を塗って型を取って制作しました。3Dオタクですよね(笑)。

でも、この活動がキッカケになって、VOYAGE GROUPでVR室を立ち上げることが叶いました。「VR/ARはインターネットの次に訪れるパラダイム・シフトで、絶対に波がくる技術だから」と会社へ提案し、認めてもらった形です。

一つ大きな実績として、パルコさんとご一緒した「VR PARCO」という期間限定のプロジェクトがあり、これは、Web VRの技術を利用して、ブラウザ上で、仮想のパルコの店舗で買い物ができるサービスです。将来の買い物シーンを想定して制作したもので、当時はメディアに取り上げられるなど少なからず話題にはなったものの、数字の実績としてはふるわず……。

VR自体が実験的な取り組みなので、やむを得ないところはあるんですが、結局、事業として成功の方向性を見出すことができずVR室は閉鎖されました。一言でいうと「タイミングが早すぎた」のだと思います。   

2017年からは仮想通貨事業に携わり、高額の仮想通貨を保有している方の資産を増やすお手伝いをしていました。当時は仮想通貨ブームで、お金が増えることはゲーム感覚で楽しかったものの、だんだんとやりがい感じられていない自分に気づき……。

もっと「世の中を良くしている」と心から実感できること、テクノロジーを使ってムダを省く等、人々の課題を解決できることに力を注ぎたいと感じるようになりました。

圧倒的に優秀で性格が良い。MESONへ入社した理由

—そんな葛藤を抱える中で、転機になったのは、どんなことでしたか?

VOYAGE GROUPでは、5年間勤めると、知見を広めるために1ヵ月の休暇を取得できる制度があって、そのときにサポートとしてMESONでのサービス開発に関わったことですね。2018年12月のことでした。

元々、梶谷とは知り合いで、彼に「MESONの仕事を手伝ってほしい」と相談を受けて、1ヶ月間プロデューサー補佐を務めました。そこで梶谷とCOO小林の圧倒的な優秀さや企業としての完成度の高さに触れ、徐々に惹かれていきました。

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—具体的にどんなところに惹かれましたか?

2人とも、高いレベルでバランス感覚が良いところですかね。ふたりともベースはとてもロジカルで、あらゆる意思決定に理由付けがあるようなタイプなのですが、同時に「美しさ」とか「気持ちよさ」みたいなセンスの領域をとても大事にしているし、感性も鋭い。初めて会ったときから、この2人は本当にすごいなと感じましたね。

それを裏付けているのが、2人の異次元のインプットとアウトプットだと思います。週に3〜4冊本を読み、それをTwitterやnoteで毎日のように発信していて、しかもアウトプットのクオリティも恐ろしく高い。それに引っ張られて、チーム全体にインプットとアウトプットを非常に大切にする文化があるのも魅力でした。

例えば、勉強のための本は会社の予算から購入できる制度があります。また、業務中にイベントや美術展に行くのも自由です。それは非常にありがたいですし、結果的にMESONを強くしている一因にもなっていると思います。

企業体質としては、オープンさを大切にしているところがとても良いと思っています。例えば、MESONではSlackをコミュニケーションツールとしていて、ほとんどのチャンネルはパブリックで誰でも閲覧できるようになっています。案件交渉の状況や各種見積もり・条件等、気になることがあれば自ら情報を取得できますし、透明性が高い次元で担保されているのが一つの大きな特徴だと思います。

—なるほど。プロデューサー補佐を務めた1ヶ月間でMESONに魅力を感じ、入社を決めたということですか?

そうですね。人柄含めMESONの事業に強く惹かれ、そんなときに梶谷と小林から「一緒にやっていきたい」と声をかけてもらい、転職の意思が固まりました。それから3ヶ月後の2019年3月に、1号社員として正式にMESONへ入社しました。

初めて携わったサービス開発では、UX設計に四苦八苦

—MESONに入社してから、一番思い入れがあるプロジェクトはなんですか

開発段階から携わったARランウェイサービスの「PORTAL BY JOSEPH」です。これは、オンワード樫山さんで展開するユニセックスブランド「JOSEPH」との共同プロジェクトで、東京ミッドタウンとGINZA SIXの「JOSEPH」の店舗にて、期間限定で導入されました。​

これは、AR技術を使って店内でファッションショーを鑑賞できる日本初のサービスで、ブランドの世界観を学んだり、新たなコーディネートに出会ったりすることで、ブランドとユーザーのつながりを深めることができます。

今回、「PORTAL」の開発を通じて、前例のないサービスを作ることが、いかに難しいかを思い知らされましたが、試行錯誤した分、MESONらしくクオリティの高いサービスになったという自負があります。

—「PORTAL BY JOSEPH」の反響はいかがでしたか?

体験した方から、「まるでその場でファッションショーが行われているように感じました」「将来の服の買い方・選び方はきっとこうなると確信しました」といった感想をいただいたり、VR/AR関連のメディアから取材を受けたり、嬉しい反響がありました。

—「PORTAL」を開発する中で、一番の壁だったことはなんでしたか?

ユーザーテストをした際に、こちらが想定したとおりに、まったく動いてもらえなかったことですね。例えば、PORTALのコアの楽しさの一つは、ただその場に立って体験するのではなく、自分の足で歩き回って、さまざまな角度からランウェイを観てもらうことです。

そこで、アプリ内のメッセージとして「いろんな角度から見てみよう」とか「歩き回って見てみよう」と表示してみたものの、全然理解してもらえない。スクリーンのタップやスワイプですべてが完結するスマホのコンテンツに慣れている人にとって、アプリを体験している最中に自分の足を動かすという発想に至るのは、こんなにも難しいんだと学びました。

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最終的に、オープニングムービーで、歩きながらファッションショーを鑑賞する人たちの映像を流すことで、ようやく、おおよその体験者の方に理解してもらえるようになりました。このような自分の想定を超えるトライアンドエラーをいくつも繰り返して、やっとリリースにこぎつけた感じでしたね。

時間が許す限りユーザーテストを行って改善を図ったことで、ユーザーに満足してもらえるレベルまでサービスの価値を高めることができたと思います。今後、発表するプロジェクトもPORTALの技術をベースにしたもので、さらにバージョンアップして演出も様変わりしそうなので、楽しみにしていてください!

MESONを世界で戦える企業に

—MESONの社風や強みについて教えてください。

メンバーみんな性格が良くて、ベースに他者へのリスペクトがある心地いい空気感がMESONらしさだと感じています。だから、問題が発生したときのコミュニケーションも気持ちが良いんですよね。ポジティブに「次はどうやったらうまくいくか」を考えられるというか。

MESONが注力しているARという領域は、向こう5年間でもっとも人類の生活を変える可能性のあるテクノロジーだと感じています。ARはGAFAのカンファレンスのメインテーマに必ず入っていますし、技術が花開くのは時間の問題だと思います。

そういった技術に今の時代から触れながらサービスデザインの知見を溜めていることは、いざ市場が立ち上がったときに圧倒的な強み・優位性になると考えています。

—現在、積極採用活動中とのことで、どんな人と一緒に働きたいと思いますか?

スキルや経験のベースがある前提で、求める要素は大きく3つあります。

1つは「根本的にポジティブな人」。ARは最先端の技術であり、今はまだ、「できること」より「できないこと」のほうが多い。そんな状況なので、あら捜しをしようと思ったら簡単だけど、そうではなくARの可能性の方向に目を向けられる人たちと一緒に仕事をしたいと考えています。

2つめは「好奇心旺盛で学ぶことを楽しめる人」。AR開発は、WEBサービスやアプリの開発と比べて、圧倒的に歴史が浅く、UX/UIの標準や、サービスデザインのメソッドもほぼ蓄積されていないので、答えのない問いに自分で答えを出していくことが求められます。このような模索を「おもしろい」と思える人が向いていると思います。

3つめは「不安定な状況を楽しめる人」。先程もお伝えした通り、ARのサービス設計は予定調和が1つもなく、予想不可能なことばかりです。開発するうえで、想定通りいかないこと、ハラハラすること、愕然とすることは少なくありません。そういった状況で落ち込んでしまうのではなく、頭をフル回転させて解決するプロセスを楽しめる人だとマッチするはずです。

MESONは組織としても事業領域としても型が決まっていなく、ジョインするには非常におもしろいタイミングだし、本人の希望次第でどんな役割も担える環境です。ARの可能性を信じている方と一緒に未来の生活を変えるサービスを生み出していきたいですね。

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—伊藤さんは愕然とするような状況に陥った際、どのように解決するんですか?

僕はモヤモヤする気持ちややりきれない思いを日記に書きますね。思ったことを全部書くので、この日記は誰にも見せられません(笑)でも、社内のメンバーの悪口を書いたことは一度もないですよ。

そうやって書き出して表現することで、頭の中のモヤモヤが過去のことになるんです。「そういうこともあったな」って。一度、思考を吐き出して整理することで、逃げずに最後まで課題と向き合い続けることができているのかなと思います。

—最後に、伊藤さんはMESONをどんな会社にしていきたいですか?

MESONではグローバル展開を見据えていて、僕自身も世界で戦える会社にしたいという思いが強いです。現状、日本でARのサービス開発に取り組んでいるチームとして、かなりおもしろいポジションにいると思っているので、いざARの波がやってきたときに、日本から世界へ羽ばたけるポテンシャルはあるはず。このタイミングを逃さず、時が来たら一気に攻めていきたいですね。

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写真撮影:The Millennials Shibuya

*MESONでは、ARにおけるサービスデザインとUXの解を追求していきたいメンバーを募集中です。魅力を感じていただけたら、以下MESON公式サイトよりご連絡ください!

MESON公式サイト

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