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「アルベロベッロってどこ?」からスタートした、南イタリアレンタカーの旅計画

Alberobello。アルベロベッロ。
南イタリア・プーリア州にある小さな小さな街ですが、世界遺産にも登録されていて世界中から観光客がやってきます。

一度耳にしただけではすんなり聞き取れないようなこの街を知ったのは、写真から。

「イタリアの南のほうにあるらしい白い漆喰の街」
「とんがり屋根の建物が並ぶ童話みたいな世界」

そんな程度の認識でしたが、頭の片隅に常にあり、仕事へのモチベーションをあげてくれる“いつか行きたい場所リスト“の上位に入っていました。

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「イタリアに行く!」と決まる前から、なんとなく情報収集を開始。「アルベロベッロ、行ったことがあるよ」という友人から「白い街は、アルベロベッロ以外にもあのへんにいろいろあるよ」と心躍る情報を提供され、大好きなイタリア料理のレストラン「ジャッジョーロ銀座」の岩永シェフからは「じつはアルベロベッロの星付きリストランテで修行してたんですよ」と驚きの事実を教えてもらったり。

その頃の私(←ライター)と夫(←フォトグラファー)はイタリア料理店や食材店の取材をメインの仕事にしていて、イタリアの食の豊かさ・奥深さには存分にふれていたので、いざイタリアに行ける!という状況になったときには、完全に「耳年増」状態。あれ食べたい、これも食べたい、あのワイン買いたい、と食に関するto do listが膨大になっていたんです。

私たちにとって、旅に出る目的、モチベーションは何かというと、
・見たい景色(観光地ではなく、建物も自然も統一感があること)
・おいしい郷土料理
・気持ちの良い人
この3つです。ま、上の2つを満たしていれば、たいていその土地に暮らす人はいい人です。

イタリアの街が美しいのは言うまでもないし、その土地その土地に伝統的な料理やこだわりの食材がいっぱいあるのは知っていたし、「人」はいい宿を探し出すことでなんとかなると思っていました。

最初は北イタリアをぐるっと巡る旅や、アルベロベッロに行ってから北のほうにも立ち寄るというよくばりコースも検討したのですが、いくら考えてもそのスタイルはしっくりこない。

以前台湾に行ったときも、こんなことがありました。
「九份」ってあるでしょ? 千と千尋の舞台になった、とか言われている(本当は違うらしいけど)人気観光地。その九份も、「日帰りで行けるよ」とみんなに言われていたのですが、「や、泊まってみたい」と宿泊しました。そして「人の多い観光地こそ、深夜と早朝を体験してみないと真価はわからない」と確信したんです。

なので、ヨーロッパ通の友人たちから「アルベロベッロは日帰りで充分だよ。小さい街だし、観光客が多すぎてイヤになるかもよ」と言われても「や、泊まってみたい」と思っていました。

南北に長いイタリア。
北も南も、と欲張らず、今回は南イタリアにしぼろう!と決めて、アルベロベッロのあるプーリア州について調べ始めたのです。

まず、日本からの行き方(そこからスタートしたのですよ、ホント)。
アルベロベッロへ行くには、南イタリアの玄関口である「Bari バーリ」という街を経由する必要があります。私の手書き地図の一番上がそれです。

バーリにはローマから飛行機か高速鉄道で行けるので、まずは東京からローマへ。直行のアリタリア航空はお高いので、最初から候補外。スカイスキャナーで検索し、口コミもいろいろチェックした結果、カタール航空に決定しました。直行便はないのでドーハを経由するわけですが、さすが中東系のエアライン。機体は新しいし空港はきれいで広いし、おすすめです。
※とはいえもちろん待ち時間は長いから、お金に余裕のある方はアリタリアでびゅーん!とどうぞ!

ミラノやローマなどの大都市にはあまり興味がなかったので、ローマのフィウミチーノ空港からすぐバーリ空港に飛行機で向かうという手もありましたが、待ち時間や体の疲労を考慮して(何しろ10歳の子どもが一緒)、やはりローマのテルミニ駅周辺に一泊する道を選択。

ほかの田舎町に比べれば「興味低め」とはいえ、ローマで食べたいもの、せっかくなら行きたい場所も、もちろんありますから。

バーリからプーリアを巡るのは、基本的に鉄道の旅になるのですが、いかんせん、不便。本数が少なかったり、日曜日は全線が運休していたり(これはイタリアでは常識)。観光客には何かと使いにくいのです。南イタリアは全体的にのんびりしていて観光地化されていない街が多数あり、それが魅力なのですが、その理由には、「交通の便がよくない」というのもあると思います。

行ってみたい街をある程度しぼったあとは(その位置関係把握のために役立ったのが冒頭に貼り付けている手書きの地図ですw)、それぞれどう移動するのか、時刻表や路線図をできる限りググってみました。

電車でも行けなくはない。
でもやっぱりムダが多い。

そこで、夫に「車の運転、する気あるぅ?」と聞いたら「オートマならいいよ」とのお答え。

やった! 

というわけで、Rentalcars.comで検索しまくって、レンタカーでまわることにしたのです。

本当はバーリ駅で車を借りたかったのですが、バーリに到着するのが土曜日の13時頃というスケジュールだったので、駅周辺のレンタカーオフィスは軒並み昼休み(日曜日は完全に休業し、土曜日は午前中だけ、という店が多いのです)。バーリ空港内のオフィスはさすがに土曜日でもOPENしていそうだったので、以下の行程に決定。

ローマ、テルミニ駅からトレニタリア(イタリアの国鉄ね)のフレッチャアルジェント(=銀の矢)でバーリCentale駅まで
※距離にすると東京ー名古屋よりちょい遠いくらい? 4時間少々かかりま~す。テルミニ駅でお酒やおつまみを買ってから乗り込みました。

バーリCentale駅から地下鉄でバーリ空港まで移動(10分程度)。ここでレンタカーを借ります。

ちなみに、イタリアを旧型のチンクエチェントかアルファロメオで旅するのが夢でしたが、アルファロメオはそもそもレンタカーにラインナップされていません(あってもオートマはないですね)。チンクは新型なら借りられるのですが、なにしろ3人分のスーツケース。しかも向こうで荷物が増えるだろうと予測し(さらに、とある方の口コミで”チンクエチェントを予約していたのにもっと小さい車をあてがわれた!”という驚くべき情報を目にしていたので(イタリアならあり得る・・・)、今回はイタリア車に乗るのはあきらめました。

あとはカーナビ(っていうか、Google Map)をたよりに、行きたい場所へと向かいまーす。

この後も旅情報をお届けしますが、まず確かなことは、
「プーリア州をめぐるなら、レンタカーがダンゼンおすすめ!」
ということです☆

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