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余裕があれば解釈も変わる

一か月ぶりに母からLINEが来た。

「みんな元気ですか?学校は行っていますか?」的な内容。東北に住んでいる母は看護師なのだけど、東京近郊の緊急事態宣言後の様子を知らないのだろうか。学校はどこもやっていないよ。こういうところが面倒だ。

「毎日のようにオンラインをして楽しんでるよ」と返すと、「いろいろやって楽しんでるみたいですね」と返事が来た。この文章を見てどう思う?

私が解釈したのは「あなたはいつも楽しそうでいいわね」「あなたはいつも母に無断で自分ばかり楽しんでいて、ずるいわね」だった。だから今日は母の悪口でもネタにしようかと思って、息子がAmazonプライムを観ている隙にとnoteを開いた。そして記事にするために、もう一度LINEを読み返してみた。

よく読んでみたら、そんなに嫌味な文章はどこにも書かれていなかった。母はただ娘と孫が元気かどうか気になって連絡したに過ぎず、元気そうでよかったなと思っているんだろう。家族に大げさなリアクションなどを送れるような性格ではないし、自分の気持ちは話さないことを美徳として生きているから、ただ反応が薄い人ということになると思う。

10代くらいまで、それがとても辛かった。どんな話をしてもリアクションは薄く、いつも生きていることが嫌そうだった。私が楽しかった話をしても一緒に楽しんではくれず、母はよくわからないとか、かおちゃんは楽しそうでいいねとばかり言われた。私は楽しんじゃいけないのか、楽しむと母は悲しむのかな、楽しむときは母を誘わないといけないのかなと解釈した。

だから母に、楽しい話はあまりしなくなった。いつでも不機嫌な母に合わせて、自分も家では不機嫌ぶるようになった。テンションを合わせてやったのに、たまに母が盛り上がったときに普段の母と同じようなリアクションをしたら、寂しそうにされた。時にはきつい言葉を投げかけたら、泣かれた。都合の悪いことを聞いたら、無視された。いつでも同学年の友達みたいで、親らしく何かを教えてくれたり、先導してくれたことはなかった。精神的に頼れなかった。

結局悪口になってしまったんだけど、今の私はこんな母のことをあまり気にせずに生きている。今までの人生では、何かにつけて母にイライラしていたんだけど、最近は母のことを忘れて生活していることが多い。あまり連絡をとっていないというのもあるけど、連絡をとらなくても気にならなくなった。母を捨ててもいいと思えるようになった。心理系の勉強をして、自分の気持ちを理解したことは大きかったけれど、一番大きかったのは自分の中の安全基地を、母から堂本剛に変えたことだと思う。

人は、いや私は、誰でも何でもいいから自分の安全基地、原点、信じられる裏切られない場所が欲しかったのだ。安全基地は母じゃなくていい。夫じゃなくてもいい。自分が一番信じられるところでいいのだ。私はどんな風に考えても、堂本剛さんのことを心の底から信頼している。それは例え相思相愛でなくても(えっと堂本剛とファンは相思相愛ではあるんだけど)、自分がここだと決めるだけでいいのだ。

これで私は人生(仮)感から抜け出した。


(そのことはここにちょっと書いた)

そして現在の母は、そんなに嫌味な発言をしていない気がしてきた。私が昔の記憶のまま母を解釈していただけかもしれない。私が変わっていれば、母も変わっているのかもしれない。私の安全を脅かす母を悪く言い、すべて母のせいにして自分に落ち度はないと言いたかった。安全基地を母にすると決めつけていたのは、私だったのに。

母のことをプラス解釈できたのは、何年ぶりだろう。それだけでも嬉しい。あれだけ母のことは嫌いだと思って何年も生きてきたのに、母にやさしい気持ちを持てることで嬉しくなるんだと思ったらちょっと泣けてきた。どんなことがあっても、母のことを理解したり受け止めたいと思うのはやはり娘の性なのか。

心に余裕があると、こんな解釈ができるようになるんだ。

コロナ禍のこんな状況になったことも悪くないなと思えた。




〈今日のできごと〉

・久しぶりに駅前まで買い物に行ってみました。土日の買い物はまだまだやばいな。意外と人が多かった。やはり出かけるのは平日昼間か、夜だなと確信して帰ってきました。

・図書館が開いてないので、息子の読む本がなくなって困っています。今日もブックオフで買いました。3日前にも買ったのに。予約資料の貸し出しだけでもやってくれたらいいのにな。本を買っても1~2日で読み終えてしまう。本ならいいかと思って買っているけど、結構な出費です。

・テイクアウトのお弁当にも飽きてきてしまいました。買ってみたいお弁当はいっぱいあっても、弁当を買って食べるという同じ行為を続けると脳みそは飽きるんだろうなと思った。何かいい案はないか、考えています。今の第一候補は、食べない。


まだまだ自粛生活は続きますね。



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