見出し画像

息子の大学卒業

**3/16

前日は大学に行き、夜にスーツを取りに帰って、再び街中に繰り出し、仲間とオールナイトして今日の卒業式。 

オールナイトだなんて大学生らしくて、一、二年の頃は苦労したけれど、楽しい学生生活になって良かった。

私の方は、コロナ影響で参列出来ず…

そして息子の予告通り、帰ってきた時にはジャージ姿でスーツ姿は見れなかったけれど…

我が家でささやかな卒業祝い。

この4年間で、こんなにリラックスして嬉しそうな顔は見た事が無いってくらい、
卒業出来た事が嬉しそうな表情だった!

大学卒業出来た事を、こんなに素直に喜ぶ子がいるんだ!と…
我が子なのに驚き、感心し、私も嬉しかった^ - ^

先週は、社会人になるのが不安そうだった息子。

初めて自分から、自分の障害について話しかけてきた。

「僕はやっぱり、発達障害かもしれない」
「診断書ある?」

と言うから、戸棚にしまい込んでいた、病院の診断書や中学生の頃の成績表、お医者さんからのレポートを一緒に見てみる。

すっかり大人になり、賢く、一見何の問題も無さそうに見えるけれど、得意なことと苦手な事は、
一見見えにくくなっただけで、基本的には変わっていないのかもしれない。

(中学時代は、入学後3日目から熱を出し続けて不登校に。
原因を探って内科、精神科と回るうちに、検査で発達障害が見つかったのでした。
今から10年前の事。
当時はまだ、世の中に発達障害の名前もあまり知られていなく、情報も少なかったので…何それ?我が子が?と大ショックでした)

「大丈夫だよ。
もう他の人からは分からないでしょ?!
人から見て、少し天然と思われるくらいじゃない?

作戦は今まで通り。

自分で出来る事は出来る限り自分でやって、出来ない事は助けてもらって。

分からない事、判断に自信のない事は何でもすぐ人に聞くんだよ。
信頼出来る人を見つけて」

そう励ましつつも、これから迎える社会人生活でもこのやり方で大丈夫なのか、心配になってきた。

今日はもう一つ、付け加えた。
「やってみて、どうしても上手く出来ない事があったら、一人で抱えていないで信頼出来る誰かに相談するんだよ」

うなずく表情は、もう何の心配も要らない様な笑顔で。
そんな表情を見られた親の私は幸せだった。

心にふわっと、綿菓子が広がる様な幸せ^ - ^

***

同時に、一緒に暮らせるのが今週のみと思うと、切なくなる。

15才で家を出た息子は、たった今は就職までの数ヶ月間、7年ぶりに帰宅している。

毎晩、食卓の椅子に座り、たわいないお喋りをしてくる息子の話を聞いているのは幸せな時間だ。

息子のお陰で、今までバラバラだった家族が全員リビングに集まってくる。

すっかり歳を取った、ワンコまでぴったり寄り添っている。

7年間、道行く高校生や大学生を見ては、もしも息子が我が家にいたら、どんな生活なのだろう〜
この年頃の男子は、どんなことが好きでどんな話をするのだろう〜
と、ずーっと想像していたのだけれど…

想像以上に楽しい日々。
こんな日々は、普通はもう二度と訪れない貴重な時だろう。

今週末は、就職先まで一緒に、ロングドライブ旅をする。

旅が楽しみで仕方ないけれど、旅が終わったら泣いちゃうだろうな。

旅の終わりが私の卒業式。

P.S.
卒業祝いの食卓は…

昔、子供達の誕生日には毎度リクエストされた、ケチャップ味のオムライスに。
これも、7年ぶりのことかな。
当分食べられないだろうと思って。


文章が誰かの心に響いて、それが対価になって、それを元手にさらに経験を積んで文章など色々な表現で還元出来たらと思い続けています。 サポートお待ちしております♪