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宮島登山 2020.11.21


11/21
先週末、一人で宮島登山した。

厳島神社で知られる宮島は原始林の島でもあり…
登山こそ、宮島の美しさを一番感じられるのではないかと思う。
どんなに美しい風景だったかと家で自慢していたら…

「キミ、土曜日空いてるか?」
とうちの人。
道案内をしてほしいらしい。

今週は心労も仕事疲れも溜まってクタクタだったから、ひたすら家で寝よう〜なんて考えていたんだけど。

珍しい一緒に出かけの誘いを断ると、次があるか分からないなぁと思ってしまい…

再び登山、頑張って来た。

代わりに今回は私も初めての…

友達つてに聞いたコース。

「宮島口を降りて左から行く道がある。
ロープウェイの一つ目の下をくぐる」
という情報を、他の友人が
「博奕尾根(ばくちおね)では?!」
と教えてくれ…
ネットで調べると、どうやら6月くらいに、私が包が浦に抜ける山道を散歩した時に見つけた分岐点からのコースの事らしい?!
https://note.com/kao777/n/n692a4128db00 

その入り口は確かに、左周りからも行ける。
けれど、紅葉谷からも行ける🍁

(写真は紅葉谷)

という訳で、本日の道は
博打尾根コースからの弥山、御山神社、駒ヶ林、大元コースと…

峰伝いに縦走する様なコースに。

(写真は登山道入り口になる包が浦遊歩道)

これが…
とても、とても美しかった!!!
博打尾根って、シダと低木の道で、ずっと海が見えるんだね。
時には、右手にも左手にも見える。


ただ…
この日は20人くらい?!の登山グループと遭遇してしまった。

この道、自分の身幅しか無く、人とすれ違う事も出来ない。
(だからか、地図には載っていない。
地元の登山家には知られているけれど
観光客にお勧めでは無いと思う)

前も後ろも人に挟まれて、ひたすら歩くしか無かった(^◇^;)

(写真は歩きながら)

それでも
「綺麗!」と思わず何度も言いながら登っているすぐ後ろで
「つまらん」
と言い続ける夫(笑)

人がいるのが気に入らなかったみたいだけど、
私が景色に感動している側であんまり「つまらん」を連発するので、

(この人つまんない〜なんでこんな人と結婚したんだろう)

と悩み出した私w

まぁ、気を取り直して無事ロープウェイの終点まで出る。

(写真は一つ目のロープウェイ。この下を潜り、終点のロープウェイまで登山道を歩く。ロープウェイだと二つ乗り換える。山頂の弥山は終点から徒歩20〜30分)

(ロープウェイの終点駅に向かう道。
眼下にロープウェイが見える)

(写真は左端の四角い建物が終点のロープウェイ駅)

そこから弥山へ。

「消えずの火の釜のお湯飲もうよ」
と私が誘うと、
「消えずの火が消えたことないって、そんな訳あるか?!」
といちゃもんを付けられる(笑)

「宿坊さんでも居るんじゃない?!」
と言うと
「坊主だって夜は寝るだろう」
と。
どうなんだ?!

(山頂までの途中にあるお寺には、消えずの火というのがあり、釜のお湯を飲める)

弥山山頂は、先週より海の色が濃い気が。

ずっと眺めていたいけど
「さあ、早よ行こうで」
のうちの人の声で、いつまでも眺めている訳にも行かず。

(弥山山頂からの眺め)
(ここでセブンで買ってきたお弁当)

大聖院コースに向かう道から下り、さらに西へ。

「満月になると水が溢れる穴」
の横を通った時に説明すると、
「ほんまか?!」
と不信がられる。

(一週間前に撮った写真より)

だけど、子供の事なら何でも願いが叶うという地蔵堂の前では、熱心に拝んでいる姿が^ ^

(水かけ地蔵。子供に関する願いが叶うのだとか)

通り道に、私のお気に入りの「御山神社」へ。
今月初め、九州で行った宗像大社と同じく、三女神が祀られている。

無事たどり着くと先着客が2名。
一人は深刻そうに祈り、一人はタイミングを待ってそうだったので、その横でさっさとお参りして神社を出ると、うちの人が眉間にシワを寄せて嫌そうな顔で
「ありゃ、賽銭泥棒じゃないか?!」
と言う。

本気で嫌そうな顔で言うのを笑っちゃいけないと思うのだけど、いや、うちの人、マジおかしい、と内心思う。

さて、私の大好きな場所、「駒ヶ林」の入り口に着くと
「行き止まりって書いとるで」
と言う。

「いや、途中で行き止まりじゃ無くて、ちゃんとたどり着くから」

と言い、途中で登るのをやめようとする夫の横をすり抜けて、先に登り、駒ヶ林
(名前は林だけど、山頂みたいなところ)の岩の上で景色を楽しんでいると…

しばらく待ってもやって来ないから、正直焦った!

降って様子を見に行った方が良いかと心配になっていると無事登って来たので一安心。
しばし休憩。



下りは大元コース。
大元コースは、私は何度も登っているけれど下りは初めて。

なんだか下りの方が元気な夫にしばしば置いていかれ…

(下りは苦手。
20代の頃なら走って降りてたと思うけど)

だけど、立ち止まった時に、無心で空と、木から落ちかけそうな揺れる葉っぱを見ていた瞬間は幸せな気がした。

(写真は大元コース。もののけ姫みたいな道とよく言われるかも?)

この間、一人では怖くて入れなかった岩屋大師(岩の下に薬師観音が祀られている)も入れた。



紅葉谷辺りから4時間半後、大元公園に到着。

たった一週間で紅葉谷は葉が散ってしまっていたが、こちらには大きな紅葉の木が真っ赤で残っていた。



紅葉を撮ろうと夢中になっていると、
うちの人は鹿(シカ)をスマホで撮っていた。

なんだかんだ言って、動物は好きなんだな、と思っていると、外国人の人が
「ヘイ、ベイビーバンビ!」
と呼ぶ。
呼んだ先に、鹿(バンビ)の角のカチューシャを付けた女の子がいた。

「他のバンビがいた」
とうちの人に話しかけると
「あんなの付けて歩いとったら射殺されるで」
とうちの人が怖い顔で言う。

この人、ほんとヤバい!と思う(笑)


横の国民宿舎で温泉に入って帰ろうと思ったら日帰り入浴は今は14時半までなのだとか。
15時前の下山で、30分間に合わなかった。



デートは珍しいから、いつも私が行く店でお茶して帰ることに。

そういえば登っている途中、
「宮島って一緒に登った事あるっけ?!」
と私が聞くと、しばらく考えて
「初日の出」
とうちの人が答えた。

そうか、言われたらそんな気もする。
まだ子供達がいない新婚の頃かな。

結婚を前提に見合いし、3ヶ月後に結婚した結婚生活は、最初の10年くらいは精神的にか…「大変だった!」という気持ちしか覚えて無い。

覚えているのは、真面目に良い奥さん、嫁、お母さんになろうと頑張りながらも、心の中でしょっちゅう家出の妄想計画を反すうしていた事。

それが変わったのは、チェロをへそくりで買って、家族がいても自分の人生を歩もうとしてからだ。
友達も出来、友達にはずいぶん助けられた。

その間にもきっと、楽しい事はいくつもあっただろうに…

うちの人との記憶が、記憶喪失みたいに抜け落ちている。

それは少し淋しいと、初めて思った。

だから、この日一緒に登った事を、忘れないでいたいと思う。

p.s.娘にお土産の岩村もみじ

文章が誰かの心に響いて、それが対価になって、それを元手にさらに経験を積んで文章など色々な表現で還元出来たらと思い続けています。 サポートお待ちしております♪