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世界初のコオロギラーメンが食べれる⁉ はたしてその味とは。

いまや国民食となっている、みんな大好き「ラーメン」。

ヴィーガンラーメン、コオロギラーメン、電気チャーシュー、疲労回復ラーメンなどなど、実は今のラーメンはここまで進化していた! 最先端のラーメンや食にまつわる、あらゆる現場を徹底取材! ラーメンから食の未来も見えてくる。

新刊のラーメン・グルメエッセイ『「至極」のラーメン科学』より、一部内容を公開します。


コオロギラーメンの味

昆虫食レストランの『ANTCICADA(アントシカダ)』では世界初のコオロギラーメンを出している。
 
フレンチと見紛うオシャレな店である。客も華やかな女性と楽し気なカップルがほとんど。昭和の昔、昆虫食はゲテモノで、繁華街の端にあるゲテモノ屋はスタミナ補充中の中年男ばかりだった。ガラス瓶に詰められたカエルや蛇がアルコールの中で白目をむいていたものだが、変われば変わるものだ。
コの字型のカウンターは満席で、立って待つ客が7〜8人。大繁盛だ。みんなそんなにコオロギを食べたいのか。

コオロギラーメンを頼むと出てきたのはしょう油味のラーメン。トッピングは大ぶりのメンマと低温調理チャーシュー、その上に素揚げのコオロギが1匹。
他の店でラーメンに虫が入っていたら大騒ぎだが、ここではみんながラーメンに載った虫をスマホでバシャバシャ撮って大騒ぎである。
味はおいしい。ダシは2種類のコオロギを乾かし、煮干しのように使う。エサで味が変わるのだそうだ。素晴らしくクセのない、いいダシが出ている。麺は丸山製麺でコオロギの粉末を練り込み、しょう油は大豆ならぬコオロギを発酵させたコオロギしょう油、コオロギと野菜を煮出したコオロギ油が隠し味のコオロギ尽くし。
 
思った以上の濃いうま味にコオロギラーメンはありだと思ったが、問題は香り。虫特有の匂いが最後に来る。これをいい匂いと思うか虫かごの匂いと思うか。



【サンプルページ】


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『「至極」のラーメンを科学する』
ページ数 200
判型 四六
定価 1,540円(税込)
ISBN:9784862556226
出版社 カンゼン
発売日 2021年12月10日

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