感情よりも真摯さが勝つ
一生懸命になればなるほど、その一生懸命さには感情が込められます。感情を込めると言うのは、一見良さそうに見えるのですが、私はあまり良くないと考えています。自分の行動や言動に感情を込めてしまうと、その行動や言動とは違う考え方を示された時に、
自分の意見を否定されたと勘違いしやすくなります。
感情のコントロールというのは、自分で勉強しようとしなければ習うことはありません。ましてや自分自身で感情のコントロールが重要だと思わなければ、そもそも自分自身が感情に流されているという事実も知る由もありません。そういう人って、
決まって、自分は感情的ではないと思い込んでいる節があります。
真面目な人であればあるほど、実は感情的になってしまう傾向が強いです。ハッキリ言ってしまえば、ほとんどの物事に正解なんてものはありません。もし正解があるとすれば、それは自分自身が作り上げた答えであって、人はその答えに縛られて、その答えからズレた途端に否定されたと決めつけます。
そしてその自分で考えた答えを正当化する為に、その答えに自分の感情を乗せて話し出します。
先日行われた衆議院選挙。ご存知の通り自民党は惨敗と言う結果に終わりました。私は政治の専門家ではありません。ですのでなぜ負けたのかという正解は分かりません。しかしながらコミュニケーションの専門家として、かなり興味深い結果が出たのではないのかなと思っています。
都知事選の石丸さんの影響からか、各党特に小さい政党でメディアを活用しての選挙戦が目立ちました。特に目立っていたのは、
れいわ新選組、参政党、国民民主党でした。
他の党もやっていたのかもしれませんが、私の目や耳に触れたのは、この3党です。共通して言えるのは、どの党とも一生懸命さは伝わってます。しかしながら、大幅に議席を伸ばしたのは国民民主党です。私はここで明らかな差を見つけました。
れいわ新選組は感情的ではないが、他を否定することにより周りを巻き込んでました。参政党は感情的になることにより、自分達は一生懸命やってるとアピールし、人の感情に訴えた。国民民主党は人のことよりも、自分達がやること、やらなければいけないことを、感情的になることなく、言葉に重みを乗せて周りを巻き込んだ。
結果的に国民民主党が躍進しました。
メディア戦略として、正論を感情ではなく、言葉に熱さを盛り込んでいった国民民主党が、世間の期待を持たせる結果となりました。やはり言葉には感情を乗せるよりも、しっかりと意味を持った重みを乗せる方が人を惹きつける結果となったわけです。
感情に訴えかけられるのは一瞬。