ポルノグラフィティ『愛が呼ぶほうへ』を聴いて一生の仲間に逢えた #人生を変えた一曲 by LINE MUSIC
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ポルノグラフィティ『愛が呼ぶほうへ』を聴いて一生の仲間に逢えた #人生を変えた一曲 by LINE MUSIC

「カオリに告られたんだけど」

目の前が真っ暗になった経験は後にも先にもこの言葉を聞いたときだけ。ポケモンの主人公かと思った。

中学校の時、同じクラスにカオリちゃん(仮名)って女子がいまして、別に俺は別にカオリちゃんのこと別に好きでもなんでもなかったんですけど別に。例えば、友達のハヤト(仮名)とふざけてるように見せかけて後ろにいるカオリちゃんにゴリゴリのアピールかましてたとかそういうの一切なかったですし、席替えのとき後ろの席座りたい奴と交換してやってるように見せかけてカオリちゃんの近くの席死んでも取りたかったとかそういうのもマジで0.0000001ミリもなかったです。

そんなある日、その友達のハヤトが神妙な顔して「相談あんだけど」とか言ってきまして。いっつも一緒にふざけてるだけの仲だったんでちょっと違和感あったんですけど、

俺「なんだよ?気持ちワリーな」

ハヤト「なんかさー…さっきカオリに告られたんだけど」

俺「……」

ハヤト「かんそう?」

俺「エッ……えっっッ!??そっ、そうなの!?!?!あぁっぁ〜〜〜〜〜〜良かったじゃん!!!えっウケる?!?お前らそういう感じだったの!??へぇぇぇえーーーーーーーー!!!へぇえぇーーーーーー!!!」

ハヤト「いや…でもメンドクセーわ正直…俺別にカオリのこと好きじゃないし…。…それにお前カオリのこと好きだろ?」

俺「……はッッッ!???kがpjkぱgか???は????オッッッッ、お前なに??なに言ってんの???いや好きじゃねーーーー死?なに言ってんの?は?HA?どこがだよ好きじゃねーーーしマジで。は?」

ハヤト「え?そうなの?絶対好きだと思った」

俺「いや!!!いやいやいや!俺クラスの女とか眼中ねぇしぃぃイ!俺っ、、らっ、ランチの女王の竹内結子しか興味ねぇからァァァァ?は?」

ハヤト「ハハ笑、ホントおもしれーなお前笑、なんか元気出たわ」

ー脳内ー

(きゃっ、、、キャオリちゃんがっ、ハヤトにっ、告ッッッ?お…オイ……じゃっ、じゃあ…俺とハヤトがふざけてたとき、カオリちゃんが笑ってたのは、お、俺の「笑う犬」のセンターマンのモノマネに笑ってたんじゃなくてっ??ハヤトの

「お前ホントバカだよなー」

の、スカシツッコミに笑ってっっ…?!?あ……あ…あ…

…だ、だが待て…冷静になれ…俺…クールに…クールになれ…フー…ハヤトはカオリちゃんのことは「別に好きじゃない」と言った…ということはカオリちゃんはハヤトにフラれるはず…傷ついたカオリちゃん…それを優しくなぐさめる俺…イケる…イケる気しかしねぇ…ふ…ふふふふ…ふふはははははっははは!!はーーーっっっははあはは

次の日から普通にカオリちゃんとハヤト付き合ってました

この現世に……愛などない…あるのは絶望と破壊…そして闇………闇だ…圧倒的な闇……それのみ…

…それから…文字通り「闇堕ち」しまして…給食のレーズンパンのレーズンだけ食って「パンとかダリぃ」って言ってたし、ママチャリのハンドルY字に曲げてサイドミラー取り付けてたし、教室中の消しゴムのカスをかき集めてバカデカイねりけしを作ることだけに情熱注いでた…

カオリとハヤトが背中の後ろで手ぇ繋ぎながら「かんそう、また変なことやってる笑」とか話しかけてきてぇ…お前ら…俺が…スカー(鋼の錬金術師)じゃなくて本当に…本当に良かったな「かんそう、またへ」くらいで顔面潰されってからなァアアアアア!!!…ァァアぁあっっあぁぁあっあぁっっ…もう殺して……

でも…そんな暗窟(あんくつ)にいた俺の心を救ってくれたのが…音楽…「ポルノグラフィティ」でした…

岡野昭仁の脳耳にダイレクトで届く鬼滑舌ハイトーンボイス、新藤晴一の一発で記憶に刻み込まれるギターメロディと百回読んでも味がする作詞、Tamaの臓器にクる重低音ベースと心臓が握りつぶされるような感覚になる作曲センス…ポルノグラフィティは30になった今でも変わらず追い続けている最高最強のアーティスト…特に新藤晴一の書く「失恋の歌詞」は当時の俺の心にグサグサグサぶっ刺さった…

「あの人だけ心の性感帯」/ヒトリノ夜
「ルックスも選べれるのさ
これでコンプレックスとお別れ みんないっしょ同じ顔」/空想科学少年

言い表せない憂いに、悲しみに、新藤晴一はいつも名前をくれる。俺には…俺にはポルノグラフィティだけが、あればいい…

そんななか、ラジオで流れてきたポルノグラフィティの新曲に全身が溶かされるような感覚を覚えた…

『愛が呼ぶほうへ』

心洗われるストリングスのメロディに、暖かい毛布をかけられるような岡野昭仁の聖声(セイントボイス)…そしてなにより歌詞…

僕を知っているだろうか
いつも傍にいるのだけど
My name is love ほら何度でも
僕たちは出逢っているでしょう?
そう 遠くから近くから君のこと見ている /愛が呼ぶほうへ

ポルノグラフィティ、ひいてはギター新藤晴一の書く歌詞というものは一発二発聴いただけじゃまったく意味が掴めないものも多くあるが、この曲の歌詞はトップクラスで意味がわからなかった。

いつもそばに…?マ、マイネームイズ…ラブ…? 誰…?大塚愛…?飯島愛…?

中学生の、雨上がりにカピカピになった「週刊大衆」を足で蹴っ飛ばしてめくろうとしていただけの俺にはまったく意味がわからない。わからないが、なぜだか頭から離れない…それからというもの、ママチャリ改造も、ねりけしづくりもやめ、必死に歌詞の意味を考えた…そしてひとつの答えにたどり着いた…

愛が呼ぶほうへとは、「愛」そのものの、擬人化。

1番で描かれる雨や差し出された手…2番で描かれる友、父…

人の悲しみや喜びといった感情、それどころかこの世を形成する森羅万象、それはすべて「愛」なんだと…

なんて…なんて優しい世界なんだ……

そう気がついたとき、白黒にしか見えなかった世界がハッキリと色づいていくのがわかった…

恋が成就するだのしないだの…そういった次元じゃなく「愛」そのものを描いたラブソングが他にあるだろうか…親友と好きな人が付き合う…悩んでいた自分がとてもちっぽけに思えた…

そうだ…カオリちゃんも…そしてハヤトも、闇の住人になってしまった俺に対して以前と少しも変わることなく接してくれている…それを愛と呼ばずになんと呼ぼうか…「友情」という名の…愛…ありがとう…ありがとうカオリちゃん…ありがとうハヤト…ありがとうポルノグラフィティ…ありがとう愛…

…あれから16年が経った今でも2人とは変わらない関係が続いている…あのとき『愛が呼ぶほうへ』を聴いていなければ、今の俺達はいないだろう…めでたく夫婦になったカオリとハヤトにいま…この歌詞を贈りたい…

そう 遠くから近くから君のこと見ている

…こうやって書いたら、この曲の歌詞めちゃくちゃこわくないですか…?土曜のド深夜にやってるドラマかよ。

この記事はLINE MUSIC公式noteオムニバス連載「#人生を変えた一曲」に寄稿したものです。今回紹介した曲、ポルノグラフィティの『愛が呼ぶほうへ』はLINE MUSICで誰でも無料で1PLAYできます。

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