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私訳『菜根譚』⑩~蝸牛角上の争い

石火光中、爭長競短、幾何光陰。
蝸牛角上、較雌論雄、許大世界。

石火光中せっかこうちゅうに、長を争い短を競う、幾何いくばく光陰こういんぞ。
蝸牛角上かぎゅうかくじょうに、くらゆうを論ず、許大きょだいの世界ぞ。

人の一生なんて火打ち石の火花みたいに一瞬の時間。
そんな短い人生なのに、誰が上だの下だの競い合うなんて、
なんと馬鹿らしい。

人の世なんてカタツムリの角の上みたいに狭い場所。
そんなちっぽけな世界なのに、勝つか負けるか争うなんて、
なんと阿呆くさい。


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