幾島かのん

主に短編小説を書いています。「不定期」 ジャンル問わず、気の向くままに赴くままに。 エブリスタにも同名で掲載中です。こちらもよろしくお願いしますm(_ _)m 日常のつぶやきは【はてなブログ】にて https://kanonikushima.hatenablog.com/

「掌編小説」 情熱 ※夏色トマト加筆修正

 人がまばらなキャンパスをフラフラになりながら歩いていた。体を刺すような夏の日差しと蒸し暑さで気が遠くなりそうだ。歩くたびに汗がじわりと出る。汗まみれになりなが…

超短編 「恋もどき」

知るには遅く、死ぬには早過ぎた。 僕のような冴えない男子学生にとって、今日という日は普段と何の変わりもない日だ。 というのは強がりで、毎年淡い期待を抱いている。…

超掌編 「ラヴシーン」

 私が好意を抱いたのは彼?  それとも彼の瞳に映る私自身?  それとも、恋愛のない人生は不幸だという世間一般のイメージ?  はたまた、ただの暇つぶしなの? 「そ…

超短編 「慈愛に満ちた彼の詭弁」

 時に言葉は胸をすり抜けようとする。  「世の中に絶対はないように、善悪の千引することもないさ。」  彼の眼差しは、目の前の無残にもバンパーが美しく放物線を描い…

激短編 イロニー女の憂鬱

イロニー女の憂鬱 当たり一面に広がる田園。まだ青々とした稲が風になびいているのを何回数えただろう。 「遅れるのは当たり前。諦めているんじゃなくて、その時間を貰っ…

超短編小説 「巡りめぐる夏」

 大荷物を背負った小学生達が消え、校舎は静寂に包まれていた。何処からともなく聴こえてくるラジオからは、陽気な音楽が流れていた。  その高揚とは裏腹に、照りつける…