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400字で分かる落語「入れ替え女夫」

111:入れ替え女夫(いれかえふうふ)
【粗筋】 夫が帰ると妻は欠伸交じりの出迎え。毎日遅いので待ちくたびれたと言う妻に、上司との付き合いで嫌でも呑みに行くので男の方が大変だと言う。どちらがいいか言い争いになり、とうとう性転換をして役目を入れ替えることになった。早起きに慣れない元夫の妻が、元妻の夫に起こされて、会社へ行く元妻の夫のために、食事の用意を……ああ、ややこしい。元を省略。妻が「会社では女の子にちょっかいを掛けないでね、私覚えがあるから」と送り出す。夜になって夫が帰ると妻は欠伸交じりの出迎え。帰りが遅いので待ちくたびれたという妻に、上司に付き合って嫌でも呑みに行くので大変だと言う。とうとう、妻が腹を立てて、
「男が本当にうらやましいわ。女なんてつまらない。私、こんな思いをするくらいなら、男に生まれてくればよかったわ」
【成立】 昭和41(1966)年の雑誌に、桂枝太郎が演じた速記らしきものが載っている。この雑誌は古典と新作に分けているのに、これは「古典落語」に入っている。タイトルの漢字はそのままにしておいた。

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