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400字で分かる落語「色事根問」

113:色事根問(いろごとねどい)
【粗筋】 「女に惚れられるには、一見栄、二男、三金、四芸、五精、六未通(おぼこ=女経験がないこと)、七声詞(せりふ)、八力、九胆、十評判という」
 もてたい男が一つ一つ確認するが、全て駄目だと念押しをして、
「最後は十評判だが、お前は評判も悪い。この間、風呂屋で、汚い下駄を上等の下駄と履き替えて帰ったそうやないか」
「あほなことを。私がそんなことをしますかいな」
「そうか、嘘か。なぜそんな噂になったんやろ」
「ほんまに……私は裸足で風呂へ行ったんやで」
【成立】 東京の桂小南(2)が演じた。とにかく一つずつ否定して行くのがおかしい。小南によると「首の仕替え」の導入に使われたと言ってチア。笑福亭松鶴は「四芸」で、お尻に蝋燭を立てて踊る「蛍踊り」を出し、最後は屁で火を消すというので、「それでは惚れた女も逃げ出すわ」と落としていた。春風亭小朝は四芸から「稽古屋」につなげた。

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