戦争になったら敵国の友人と戦えますか?

 「貴方は国と家族とどちらを愛していますか」という質問に、’22年放送分では「家族」と即答する者が多いのに対して、’67年放送分では考え込んだり「国あっての家族ですからねぇ」等と答えたりしている。戦後間もないせいか、まだ全体主義的な価値観が蔓延していたことを伺わせる。
 だが「もし戦争になったら、友人である外国人と戦えますか」という質問には今昔ともに「その時にならないと・・・」と言葉を濁す日本人。「個人と国は別。個性と属性を区別しないのは差別。誰の判断であろうと、殺人は手段として稚拙で不正義」とキッパリ答える人がいないのが情けない。
 義務教育で哲学をやらないから、いつまで経っても倫理観・判断力・思考力が身に付かない。次の60年後にはもう少し理路整然と答える人が多くなって欲しいものだが、果たして。

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