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【ドラッカーから学ぶ】あなたの会社の戦略は明確になっていますか?

みなさん、こんにちは
だんご社長の渡辺寛です。

今日は会社の戦略に関するお話をしてきます。
戦略について考えていくと結局のところ
「そもそも戦略っていう概念って何?」
「戦略って会社に必要なの?」
と瞑想してしまうことがあります。

今日はそこで頭を整理するために、そもそも企業戦略とは何かをお伝えしていきます。

戦略とは、大きく分けると4つのみ

企業の戦略は、ドミナントなど様々なものがありますが、その大元の考え方は、ランチェスター戦略になる。
ランチェスター戦略とは、戦力に勝る「強者」と戦力の劣る「弱者」にわけ、それぞれがどのように戦えば戦局を有利に運べるのかを考えるための戦略論です。 「同じ武器なら勝敗は兵力数で決まる」という前提をもとにした「強者の戦略」と「弱者の戦略」に分けられる。

この考え方がベースにあり、ドラッカーは著書の「イノベーションと企業家精神」にて企業には、4つの戦略があると記述している。

1 ニッチ戦略   
2 総力戦略
3 ゲリラ戦略
4 顧客価値創造戦略


この4つの戦略は、何がいいというわけではなく、市場(及び競合)や自社に合わせて選択をしていく必要がある。

市場の変化と3つのきっかけパターン

市場は、常に進化と停滞、そして衰退を繰り返していく。(図青線)業界によってそのスピードは様々だが、5年から7年でこの周期を繰り返していく。
(ダイヤモンド社が出している投資家向けの企業価値算定にもセクター別に市場動向の年数を計算に織り込んでいる)
また市場が衰退し、次の成長期を迎えるまでには、3パターンのきっかけが起こる。

1  新商品や新サービスによるイノベーション
→技術革新などにより、新しい市場が生まれる

2  法改正や新制度などによるもの
→政府の意向により決められた市場の発展

3  震災や自然現象によるもの
→震災などをきっかけにこれまでの体制がみなおされる。
 コロナウイルスもこの一つ。

ニッチ戦略とは何か

ニッチ戦略は、限定された領域で実質的な独占を目指す戦略である。そのため、ニッチ戦略は、競争を排除し、挑戦を受けることさえないようにする戦略である。
ランチェスターの視点で言えば、大企業が手を出しにくいようなことを行う戦略であり、小規模の企業が行う戦略である。
ニッチ戦略の例として関所戦略がある。
関所戦略は、ニッチ戦略の一つで他の企業が手を出さないような利益になりにくい分野を極め利益を上げていく戦略である。この戦略には条件があり、まず商品が必要不可欠でなければならない。さほど必要でなければさほど需要が伸びず、相手にされない。
こういったニッチ戦略をとることにより、市場がその事業に気がつき始め、徐々にライバル企業が参入してくる可能性がある。そして市場は成長期へと入っていき、競争が過激化していく。

先に市場を独占する総力戦略

総力戦略は、最初から永続的なトップを狙った戦略であり、ドミナント戦略などもこれにあたる。すなわち数や企業資本で市場を独占していく戦い方である。ほとんどの企業がこの戦略を狙うが、実際には4つの戦略の中で最もリスクが高く、成功可能性も高いわけではない。
会社の全エネルギーを一つの分野に投資させていく必要がある。
何にもまして、この戦略によって成功した企業家は、競争相手よりも先に自らの手で製品やプロセスを陳腐化させていかなければならない。次世代の製品やプロセスを開発するために、最初の成功をもたらしたと同じだけの努力と資源を投入しなければならない。さらには価格を計画的に下げなければならない。高価格を維持することは競争相手に傘をさしかけ、やる気を起こさせるだけである。

相手の弱みへの攻撃「ゲリラ戦略」

相手の弱みに漬け込んだ戦略でアッ理、かつてセイコーなどが時計市場をとるために行った戦略である。半導体が誕生した時、今までの時計よりも圧倒的に正確な時計を開発することに成功した。スイスの時計メーカーはクォーツ時計を開発したものの市場に導入する資金力が足りず時間をかけて行っていた。そこに日本のセイコーが半導体の腕時計に将来性を見出し、創造的模範戦略をとり市場を奪った。
ゲリラ戦略のメリットは、市場がすでに成長し、顧客が何を欲しがっているのかが明らかになっていることにある。既に需要がありあがら、どの企業もおざなりにしていた部分に漬け込むのがこの戦略の特徴である。

未来を創る「顧客価値創造戦略

上記の戦略は、イノベーションの導入の仕方が、戦略であった一方で「顧客価値創造戦略」は、イノベーション自体が戦略である。
これまでと同じような製品であったとしても、経済的に全く新しい価値を創る必要がる。顧客価値創造戦略には、「効用戦略」「価格戦略」「事情戦略」「価値戦略」の4つがある。
どういった方法であっても一つ言えることは、イノベーションの値打ちは、顧客のために何を行うかによって決まるということだ。直感や賭けではないが、科学でもない。判断によって決まる。

最後に

いかがでしたでしょうか。
戦略という言葉自体はよく耳にすると思いますが、よくよく考えると戦略ってなんだろうと思うことありますよね?
少し複雑かもしれませんが、概念だけでも気づきがあれば幸いです。

最後にドッラッカーは自身の著書でこう述べています。

“これら4つの戦略はいずれか1つを選ぶというものではない。そのうち2つを組み合わせ、時には3つを組み合わせて一つの戦略とすることができる。また、はっきりと区別できるものでもない。同じ戦略をゲリラ戦略あるいはニッチ戦略と捉えることもできる。“

本日の参考図書はこちらです❗️

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