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40歳の記念に私が自分にプレゼントしたモノ

私は海外旅行が大好きだった。

でも子どもが生まれてからは、両親と3世代でハワイに行ったきり9年間行く機会に恵まれず、恵まれないというか、そもそも旦那は脱サラするしお金も全くない極貧生活を送っていたので、貧乏暇なしでフルタイムで生活費を稼いでいたので、国内旅行だって親に援助してもらって行ったり、無料のキャンプ場に行くというような生活をしていた。もちろんそれでも幸せだった。

産休、育休をとって3人目も出産し、日々の生活に精いっぱいで、海外旅行に行くという発想すらなかった。それはそれなりに子どもは可愛いし大変だけど充実した毎日だった。

ある時、年上の友人の腕に時計が光っていた。40歳になった記念としてカルティエのタンクを自分にプレゼントしたというのだ。
それを聞いて、何にも考えてなかった私は、

「ああ、40歳になったら私は何が記念にほしいだろう」

と漠然と考えるようになった。

そして3年たった頃、ちょうど保険を変更したら、解約金でまとまったお金が入った。そして旦那の仕事もだいぶ安定してきた。

突然思い立つ。

「そうだ!私、海外旅行に行きたい!」

そして、行くならこの際一番行きたい場所に行こう!と思った。
そして長女を連れて行こうと誘った。

その場所は

「スペインのバルセロナ」

ちょうど、旦那の友人がヨーロッパ一周旅行をして写真を見せてもらった中で、サグラダファミリアの中のステンドグラスをはめる工事が終わり、内部が信じられないぐらい美しく、度肝を抜かれたのだ。

仕事の休みが取れず、3泊5日の強硬旅行。
でも7月のハイシーズンで一番最高な季節。夜9時でも外は明るい。

私がこの旅で感じたのは

「勇気を出して一歩踏み出せば、こんなに世界は近くにある」ということだった。

毎日、目の前のことに必死で、世界が広いこともすっかり忘れていた。
夢のように感じていたバルセロナは、当たり前だけど、飛行機に乗っているだけであっけなく着いた。

長年節約の日々で、いっぱい我慢もしてきたけれど、お金は貯めるだけではどうしようもない。

思い切って使うべき時に使うことが大事、ということを身を持って体現した。

ルフトハンザで行った旅費滞在費は、全て合わせてもカルティエのタンクより安かった。モノ大好きだが、この時欲しかったのは心に従った自由という翼だった。

今日は母の日である。
こんな話を書こうと思いついたのは、普段から自分にお金を使えず、何もかも後回しになっているお母さんが多いと思ったからだ。

この旅行に行った時に小6だった長女は、現在芸大を目指し、芸術科のある高校へ進学している。彼女もきっと何か得るものがあったと思う。

今はコロナの影響で、海外旅行にもなかなか行ける状況にない。
いつか行ける、と思ってあの時行ってなかったら、私は今も行けていないと思う。

なので、世のお母さんには、実現可能なことならば、恐れずに自分に許可を出し、好きなことをしてみてほしいと思う。案外ダメだとはじめから諦めているのは自分なのかもしれない。私がそうだったように。

カタルーニャ音楽堂
ため息が出る美しさ。夜遅くコンサートを聞いた。

・・・

3泊5日の旅行記もまた書いてみたい。バルセロナの主要施設は全て事前予約が必要。
1都市丸2日滞在したので案外ゆっくり出来た。


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