舞台 ぼっち・ざ・ろっく!を観に行った感想

私が昨年お金を万単位で注ぎ込むほどどハマりしたアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」。その舞台が8/11〜8/20まで東京・歌舞伎町THEATER MILANO-ZAでありましたので、観て参りました。初日・千穐楽昼夜を配信で、1回現地での計4回見ましたので、まとめてレポートします。


全体的な概要

今回の舞台は2.5hの公演で、原作1巻分。アニメで言う8話までの内容です。原作の舞台化ではなく、アニメの舞台化って感じだったと思います。なので、アニメで使われた演出やBGMも使用されていましたし、キャストさんたちもかなりアニメに寄った演技をされてました。
また舞台では実際にキャストによる生演奏が披露されます。当て振りじゃなくてガチです。練習期間は2か月だったそうですから流石としか言いようがありません。

謎の集団ぼっち〜ず


この舞台にはツイッター(X)での予告の通り、大量のぼっちちゃん達、通称「ぼっち〜ず」が登場します。彼女らは、後藤ひとりのイマジナリーフレンドであり、彼女を肯定したり、支えたり、本人と一緒に狂ったりしています。そして、舞台転換のスタッフにもなります。後藤ひとりの奇妙さの表現として安易に使う訳ではなく、彼女の心の内をうまいこと表現しているなと思いました。
また、このぼっち〜ずは他の役と兼任(やさぐれ三銃士とか1号2号とか)になっており、その役が出てくるにつれて、1人2人とぼっち〜ずは減っていき、最終的にギタ男くん兼任の一人だけになります。他の方がTwitter(X)でも言っていましたが、彼女の世界が広がり登場人物が増えるたびに彼女のイマジナリーフレンズが減っていくという演出(?)には感心しました。

もはや本人な配役と感想

後藤ひとり役:守乃まもさん

今作が初舞台らしく、マジで前情報がありませんでした。舞台が発表されてからTwitterアカウントが出来たほど。
そんな本人ですが、本当にリアルぼっちちゃん。元々難易度の高い結束バンドの楽曲を引きこなす高いギターテク、挨拶やインタビュー記事で見られる今も演技してます?ってくらいの喋りの苦手さ、Twitterのネット民的なノリ。たまに「破産してください」とか「早く帰ってください」とか要らん事言っちゃうのもぼっちちゃんらしくてとっても素敵です。本人曰く社会不適合者の引きこもりだそうなので、制作陣はこんな逸材をまた引きこもらせずに捕まえといてください。
それにしてもこんなぼっちちゃんそのものみたいな人を一体何処で捕まえて来たんだ。製作陣は偉大だし、守乃まもは天才。


喜多郁代役:大森未来衣さん

可愛い!眩しい!歌上手い!ちょいちょいぼっちちゃんと顔が近い。濃いぼ喜多を供給してくれます。
最初に歌声が聴けるのは、間違えて6弦ベースを買ってしまったシーン。ミュージカル調の曲が突然始まったと思ったら歌が上手いのなんの。まさしく美声の無駄遣い。だが、これがぼざろらしくて良い。
キターン!のシーンはとっても眩しい笑顔と、とっても眩しい(物理)のライトで客の目を潰してきました。
可愛くて歌上手いだけでも喜多ちゃんなんですが、どうやらエレキギターは今回が初挑戦なんだそうで。そんな所まで喜多ちゃんな人見つけられますかね普通!?


伊地知虹夏役:大竹美希さん

激ヤバドラマー。俳優としてもドラマーとしても現役だそうです。素人でも分かるくらいマジでこの人上手すぎる。おそらく、演奏の要はこの人だったと思います。
下北沢の大天使として、作中でのママポジだけでなく、挨拶の守乃さんのサポートまでこなします。上記の通りドラムもはちゃめちゃに上手いので、バンドの大黒柱としてしっかりと曲を支えてくれます。いやマジ天使。テンションの高い演技を始終するのは大変だったと思いましたけど、まんま虹夏ちゃんでした。最後の「ぼっちちゃんのロック…ぼっち・ざ・ろっくを!」の所の意味深な溜めが良かったです。


山田リョウ役:小山内花凜さん

背が高くて足長くてかっこいい美人さん。股下が20mくらいあります。モデルもされてて、かつてベースをやっていたけどバンド解散して一度やめたそう。いやだからどこから見つけてくるんだってばこんな逸材。あと、事あるごとに草を食べます。カレーも食べます。アーカイブ見てみて。マジで水菜?食べてるから。本人はそんなに声低くないんだけど、アニメの水野さんに合わせたクールな声でしゃべってました。ダウナーな感じとかそっくり。あと、リョウ虹の提供者です。多分アドリブなんだけど、舞台転換とかの場面で定期的に虹夏と距離が近くなります。


ぼっち〜ず他の皆様

PAさん役:堀春菜さん
ミステリアスで優しくてなんか妖美なPAさんそのまんまですぼざろ6巻の特典で脳が破壊された全世界のPAさんファンはこれを見て落ち着こう。逆効果かもしれんけど。え、私には逆効果でしたよ。
廣井きくり役:月川玲さん
登場シーンでは客席後ろからフラッフラでやって来ました。あと弁財天とぼっちちゃんを間違えるシーンは回毎に異なり、私が行った時は客席最前列の人と間違えてました。お札はくっしゃくしゃだし。酒ひっかけてる演技が最高。絶対飲んでるやろアレ。でも、どうやら本業俳優じゃないらしい。始終おきらく顔で可愛かったです。
伊地知星歌役:河内美里さん
優しくも厳しいみんなのお姉ちゃん。最後の挨拶の時には胸に手を当てて深々とお辞儀。かっこよくてすっげぇ様になってました。たしかリコリコの舞台で錦木千束を演じてた人だよね?全然雰囲気違いました。河内さん背が高いんだなぁって思ってたのに、まさかの平均身長くらい。ヒール何センチよ。あとぼっちちゃんの吐瀉物踏んでましたよね?
ファン1号役:
やじりまおんさん
ファン2号役:
園田光さん
スターリーのお客さんも兼任?園田さんは最初のドラムも担当。ファンとしては、ビラが配れないシーンで一瞬、そのあと、なんと客席でぼっちちゃんの路上ライブを聞いてます。その時に1号2号さんが拍手するんですけど、多分二人と知らずにつられて拍手した人も多いと思います。あと、廣井に対しては声に出さないけどヤバイ人って認識で接してたし、2号さんは厄介の片鱗をすでに見せ始めてました。
後藤美千代役:斉藤瑞季さん
後藤直樹役:
澤田美紀さん
後藤ふたり役:
岡菜々美さん/津久井有咲さん
ギタ男役:
ピーターピーターさん
とっても仲がいい3人(4人)(いや5人?)組。多分、公園で黄昏てた親子とタモさんも兼任してたと思います。設営さんや観客をいじってくるメタ的な要素もしてきます。ふたりちゃんは見えないものが見えて、パパは前髪で何にも見えないらしい。ギタ男は私たちとふたりちゃん以外には見えてはいけない人。あと、イマジナリーフレンズとして最後までぼっちちゃんを助けていました。公園の親子の食べたいものは回によって違って、初日は確かハンバーグ。千穐楽昼は塩焼きそば、千穐楽夜はところてん。そして、私が行った日はごま塩でした。え、ごま塩?

生演奏

やっぱ皆期待してたであろう生演奏。初日の配信はおーすごいじゃんって感じで見ていましたが、現地で見た時はもう圧巻でした。音圧が違うのはそりゃあ勿論のことなんですけど、やっぱグルーヴ感が違います。前後左右の同じ舞台を見に来たお客さんとキャストの皆さんと一体となってその場を作り出せるというのは現地観劇の魅力でした。今回の舞台では下記の4曲…が披露されました。

・ギターと孤独と蒼い惑星

1曲目はこれ。まずはオーディションの方です。整ってはいるんですけど、ちょっとだけ拙い。でも、サビに入るとちょっと締まるんです。そんな微妙な表現までこなすとは流石でした。あと、配信で気づいたんですけどちゃんといろはすがありました。細けぇ。
そして、初ライブの1曲目、こっちはミスって音が合わないのをどうやるんだろうなぁって思ってたんですけど、音の圧が無いんですよ。さっきと全然違うんです。その辺虹夏役の大竹さんとか音響スタッフさんが器用にコントロールしてるんだと思います。喜多ちゃん役の大森さんの声もなんか不安定で、アニメでの長谷川さんの名演技を彷彿とさせました。

・あのバンド

2曲目。ぼっちちゃんの名アドリブから始まる演奏は先ほどとは比べ物にならないほどの凄まじい音圧。ここ複合商業施設の6階だよ?大丈夫?なんて心配するくらい。重低音が良く響くし、みんな笑顔で演奏してるし、喜多ちゃんに覇気がある。実は「手をたたく~」の所で、リョウ役の小山内さんが手を叩いてたんですよね。アニメ12話のオマージュ?お客さんもノリノリでした。めっちゃよかったです。

・青春コンプレックス

原作は勿論アニメでも明かされなかった3曲目。多分青春コンプレックス自体は時系列的にはきっともっと後になって書かれることになるだろう曲なんだけど、皆聴きたいでしょ、コレ。私は聴きたい。ぼざろオタクが親の声より聴いたであろうこのOPを、2曲目でバッチバチに温まった劇場内で披露してくれるのが最高でした。ギターソロかっこよかったです。

・(何が悪い)

おそらく虹夏役の大竹さんが歌ってました。〆で流れるんですけど、皆さん何回もステージに戻ってくるものですからそのたびに流れてきてましたw

・Distortion‼︎

そして、挨拶があってまさかの4曲目。ぼっち役の守乃さんから「邪魔にならない程度にタオルとかで盛り上がって」との言葉を頂きましたので、会場全体で手を振ったりノリノリに。楽しかったです。あと初日で喜多ちゃんが歌詞忘れてラララ〜♪で誤魔化してたのとっても良かったです。ED曲らしくしっかりと締まったのですが・・・

・ギターと孤独と蒼い惑星(昼・2回目)、青春コンプレックス(夜・2回目)

千穐楽昼夜限定で披露された5曲目。現地で見たかった…。
1階席は立ち見が許されたので会場は大盛り上がり。大森さんが「みんなまだだよ?ちょっと待ってね」って言うのが喜多ちゃん過ぎてほんとによかったです。そして小山内さん股下20mネタ回収。立ち見の注意事項を喋るときのダウナーさが凄くリョウさんっぽかったです。あとやっぱり喜多ちゃんの本名はキタキタでした。ギターと孤独と蒼い惑星は、オーディションとライブでは本気での演奏ではなかったので、ここで満を持して全力解禁。作中では見れなかった全力のギターと孤独と蒼い惑星はめっちゃくちゃかっこよかったです。流石は作中一位二位を争う名曲でした。

キャストさんの挨拶他

舞台終わりのキャストさんのご挨拶。守乃さんが担当されるわけですが、多分本当に人前でしゃべるのが苦手な方なんでしょうね。そのまんまぼっちちゃんでした。最後までアワアワしてたんですけど、その割に肝が据わってるというか。普通の陰キャなら喋れないだけですから流石です。見てて頑張れーっ!ってなってきちゃって、隣の大竹さんや大森さんが介護してました。解釈一致。
そして、千穐楽では守乃さんの喋りに河内さんと小山内さんが笑いをこらえられず、ずっと顔を手で覆ってプルプルしてました。あと、大竹さんが涙目に。小山内さんがティッシュを渡してました。5曲目の後は小山内さんもちょっと泣きそうに。4人で抱き合っていました。そして守乃さん、客席にピックをプレゼント!最後は守乃さんが土下座して、大竹さんと大森さんに連行されて終了。ぼざろらしい終わり方でした。ぜひとも円盤ではすべての挨拶をまとめて収録してほしい。最早ほんへというほど濃くて面白い内容でした。

最後に

私、学校で見たミュージカルを除くとこの舞台が人生初観劇だったんです。だから、2.5次元どころか舞台の良さすら知らなくて。2次元を3次元に落とし込むなんて様々なメディアが幾度となく失敗してるのに、舞台でそんなことできるのか?とか、目線が散って集中できないんじゃないか?とか思ってたわけです。でも、大好きな作品の舞台か、行ってみたいじゃないですか。
だから、そのためだけに飛行機に乗って1泊2日の弾丸旅行で現地入りしました。

結論、本ッ当に行って良かったと思いました!配信で見るのと生で見るのはまるで違っていて、迫力が違うのは勿論でしたし、それぞれの表情もよく見えました。また、画面の外側では、しゃべってないキャラたちが何やらワチャワチャとしてて目と脳が足りないくらいでした。
ちなみに、私が観に行ったのは8月15日。台風7号が関東直撃するか!?という原作初ライブ回と重なるような日でした。ギリギリ台風がそれたことで現地入りでき、観劇できたわけですが、早い段階で飛行機をキャンセルしてしまった方や、関西方面で物理的に行けなかった方も多いと思います。そんな追い風だらけの日だったのにもかかわらず、3階席までパンパンのお客さんが入っていました。もしかしたら公演自体中止になっていたかもしれないない中逆境を跳ね飛ばして素晴らしい舞台を見せていただいたキャストの方々には感謝してもしきれません。いちファンとしてあの舞台を精一杯盛り上げることができていたのなら幸いです。以上を持ちまして、終わりの挨拶とさせていただきます。

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