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吉川トリコさん『おんなのじかん』サイン本プレゼント!(No. 932)

考える人 メールマガジン
2021年10月7日号(No. 932)

吉川トリコさん『おんなのじかん』サイン本プレゼント!

先日惜しまれつつ終了した吉川トリコさんの人気エッセイ連載「おんなのじかん」が単行本になって好評発売中!


刊行を記念して、サイン本を3名様にプレゼント! ご応募はこちらから。

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応募締切は10月25日(月)23:59まで。ふるってご応募ください!

『灼熱』刊行記念短期集中連載!
葉真中顕「封印された分断 ブラジル勝ち負け抗争」

フェイクニュースと、それによる人々の分断――。それは今に始まった問題ではありません。

戦後ブラジルの日本移民の間で起きた、「勝ち負け抗争」もそのひとつ。「日本が戦争に勝った」と信じる人が多数を占め、敗戦を認識した少数との間で抗争が勃発、多くの死傷者が出ました。

この抗争をもとに、小説『灼熱』を著した葉真中さんは、調べを進めるうち、事件の様々な側面や要因を知ることに。現代にも繋がる問題として、そして小説の副読本としてもお読みいただける「勝ち負け抗争」について解き明かす短期連載です。

第1回 5分でわかる“ブラジル勝ち負け抗争”入門

第2回 ブラジルに夢を求めて移住した日本人たち


以降、毎週金曜日に順次掲載予定です。お楽しみに!

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「考える人」と私(32) 金寿煥


 ここまで「『考える人』と私」と題して、2002年夏の創刊から2004年までの「考える人」の特集や連載について、私自身が関わった企画を中心に振り返ってきました。しかしそれはかなり部分的なもので、毎号連載が2~3本、特集もひとつかふたつ記事を担当した程度。そんな関わりだけで、ずいぶん大仰なタイトルをつけてしまったなと、その考えのなさを今さらながら後悔しています。
 入社以来所属していた週刊誌が2001年夏に休刊、書籍のセクションに異動してから約3年が経ちました。いつまでも「新人」のままではいられません。そろそろ自分も「考える人」の特集を企画してみたい――編集者としてそんな欲も出始めていました。
「考える人」2005年冬号の特集「考える仏教」は、そのような思いから生まれたものです。特集の内容や執筆者について、立ち上げから考え、原稿の依頼から対談の構成までを中心となって行いました(もちろん編集長や他のスタッフの助力を仰ぎながらですが)。その意味でも、とりわけ思い入れの深い特集です。
 
 なぜ仏教を特集のテーマとしたのか――。
 それにはいくつか理由があります。
 ひとつは、以前当欄でも触れましたが、2003年に禅僧・南直哉さんと永平寺でお会いしたこと 。「こんなお坊さんが同時代にいたのか!」と、そのシャープな語り口にすっかり引き込まれ、その南さんに再度誌面にご登場いただきたいと考えていました。
 さらに、2003年から梅原猛さんの『京都発見』の担当を引き継いだことも大きかったように思います。同シリーズは、梅原さんが京都の寺社仏閣を訪れ、その印象や由来、エピソードなどを綴ったもので、私は『京都発見6 ものがたりの「面影」』(2003年11月)から『京都発見9 比叡山と本願寺』(2007年4月)までの4冊を担当。「京都」という場所、あるいは日本にとって、いかに仏教が大きな影響を与え続けてきたか、そのことを再認識させられた仕事でした。
 近現代に目を向けると、仏教学者の末木文美士さんが、『明治思想家論』『近代日本と仏教』(いずれもトランスビュー)を上梓されたのも2004年の頃でした。今でこそ注目されている「近代仏教」ですが、当時はまだ明治以降の仏教者に光をあて、その思想的影響を検証したものは、少なかったように記憶しています。「廃仏毀釈」があり、神道が「国教化」していく日本の近代において、仏教の存在感は無視できないものであった――そのことを論じる同書を興奮しながら読んだのを覚えています。
 過去のことばかりではありません。同時代の仏教界でも新たな動きが生まれつつありました。そのことをレポートしたのが、人類学者・上田紀行さんによる『がんばれ仏教!』(NHKブックス、2004年)です。そこではオウム真理教事件以来、やや活力を失いつつあった日本仏教に喝を入れるようにして、新しい試みに挑戦している寺院や僧侶(南直哉さんも登場しています)を取り上げ、「まだまだ仏教にはできることがある!」と力強いエールをおくっていました。
 たまたま2004年前後に、こうした動きを目にしていたり、読んでいたりしていたことが、仏教をテーマに特集を組もうと考えるきっかけとなったのです。

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