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道草晴子さん新連載、そして小林秀雄賞受賞記念企画を掲載!(No. 884)

新連載! 道草晴子「よりみち日記2」


道草晴子さんの漫画連載「よりみち日記2」が始まりました!

13歳でちばてつや賞を受賞し漫画家としてデビューするも、14歳で精神科病院に入院した道草さん。その後の波瀾万丈の人生を描いた『みちくさ日記』が話題になりました。

本連載でも、道草さんの日常がテーマです。漫画家として再び歩みだしたかと思いきや、コロナ禍で人に会えない日々に。非日常が日常になっていく過程の機微を漏らさず描きます。

なお、今月末には以前、小説新潮に連載していた「下北日記」が『よりみち日記』として改題のうえ単行本になります!(なので、連載タイトルに「2」がついています) こちらもお楽しみに!

小林秀雄賞受賞記念 斎藤環×與那覇潤
往復書簡「コロナ時代における『対話』という処方箋」

心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』で第19回小林秀雄賞を受賞した斎藤環さんと與那覇潤さんの往復書簡を掲載しました。

ずっと〈対話〉のたいせつさを訴えてきたお2人ですが、このコロナ禍の世相を改めて踏まえた往復書簡を読むと、本書に込められたメッセージがより浮き彫りになってきます。

また、選考委員の片山杜秀、國分功一郎、関川夏央、堀江敏幸、養老孟司各氏の選評も掲載しています。あわせてお読みください。

アクセスランキング


■第1位 村井理子「村井さんちの生活」
彼を待つあいだ

単行本『村井さんちの生活』が好評の村井さんが、長男くんを駅まで迎えに行った日のこと。乗っているはずの電車から降りてこない。あれ?と思って待ってる間に思い出したのは、昔、大阪駅ではぐれた日のこと――。はぐれた子どもの立場で読んでくださる方が多かったのが印象的です。


■第2位 村井理子×宮下奈都「村井さんちと宮下さんちの生活」
前編 子育てほど、正解がわからないものはない

先週から引き続きランクイン! 育児を何年やっていても、悩むことばかりという村井さんと宮下さんの発言に勇気づけられたという声が多く寄せられました。

■第3位 道草晴子「よりみち日記2」
1. はじめまして道草晴子です

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■若菜晃子「おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子」(10/1)
ねったぼの正体 鹿児島県さつま町

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■小山田浩子「小さい午餐」(10/2)
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散策が楽しい季節、きのこを見に山へ出かけたそうです。秋の山と、山で食べた麺類について。

■柴田元幸「亀のみぞ知る―海外文学定期便―」(10/5)
(27)中篇小説の意外な爆発力

柴田元幸さんがいま注目する海外文学作品を紹介する連載、今回は現在アイルランドのダブリンに住む作家セアラ・モスの中篇小説を2本ご紹介。〈意外な爆発力〉とは?

■Superfly越智志帆「ウタのタネ」(10/6)
「令和の大江戸」実験生活

何やらスゴそうなタイトルですが、志帆さん、なにを実験しているのでしょうか? エコなライフスタイルと便利さとの兼ね合い、難しいところです。

編集長のお気に入り

◎沢山美果子『性からよむ江戸時代』岩波新書


歴史学者が丁寧に江戸時代の史料を読み込んだ本で、大いに教えられました。

なんとなく、90年代あたりには「江戸時代の性はおおらかだった」「かつての日本の性意識はすすんでいた」といった感じの論が多かったと思うのですが、様々な史料から意外とそうでもないこと、人口の数を保つために、藩がいかに庶民それぞれの妊娠や出産を管理しようとしていたかが語られます。

小林一茶が『七番日記』で、幼い妻・菊との性交の数を細かく記録していたことについては、山田風太郎の本などにも出てきますが、その詳細をはじめて知りました。さらに、不義の子をめぐって、男性が自分の子だと認めず、藩が裁定に乗り出した当時の裁判記録。当時も「必要悪」だとされていた吉原/吉原外の「性売買」「買春」の記録(とくに検挙された島根の隠売女の記録)。いずれも史料が生々しくて、当時の感覚と現代の感覚が思った以上に地続きだと感じました。

庶民史は、面白くもせつないですね。女性が想像していた以上に抑圧されていたことを知り驚きますが、だからといってこういう政治体制のなかで生きた男性が幸せとも思えない(一茶の人生の虚しさ!)。

知らず知らず社会の側に何かを押し付けられ、それに気づいてか、気づかずか、生き、死んでいくのが庶民なのだと思います。そして、他人事ではなく、現代を生きるあなたも私もまたその中の一人なのだと思うと、はっとします。

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