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機械のような体を手に入れた(女の人の体の話です)

私の体は割と正確で、まるで機械の体みたいだ。最初から体が出すサインにきちんと目を向け耳を傾ければ、その正確さに気づけたのだろうけど、幼い時からぼんやりしているので、かなり正確なのでは? と気づいたのはここ数年なのだ。いや、ここ数年でかなりきちんとしたのかもしれない。若い時の方が不摂生だったから今よりもっと色々と不順な時代もあったように思う。

PMSというのがどういう感じかよく分からない。年中上機嫌でも不機嫌でもないから、気分が変だなとか、いつもと違うななどと感じることはほぼない。年がら年中割とフラットだ(勿論嫌なことがあればそれによって不快さはあったりするけれど、それと身体との因果関係はない……と書こうとして、それもまた鈍感ゆえ気づいていないだけかも、と今ふと思う。ま、それでもあまり不機嫌が顔に出ない方だと思うし、実際に怒りっぽくないので、よく分からない)。あ、生理中は多少気分は良くないかな。

ただ熱に関しては、生理前の2週間は本当に正確に37.1〜37.4℃の微熱が続き、2日前には顎か唇の周りにニキビが1〜2個できる。実は体温に気づいたのはコロナのおかげなのでつい最近かも。基礎体温とか計ったことなかったし。

正確に10日〜2週間37℃台をキープして、生理が始まるとストンと36℃台半ばに落ち着く。私って年がら年中体温が高かったわけではなかったのだ。なんとなく体温が高めの人だと誤解していた(まぁ高めの方ではあるのだろう。これは出産後獲得した体質だが)。

顎ニキビは割と10代の頃から気づいていたけれど、あれ?なんかチョコとか甘いもの摂りすぎた? とか思っているうちに始まるのでいつも事後確認だった。大人になって生理を記録するアプリを入れて、確認するようになったら「ああ、あと2日で生理だったか」とハッキリわかるようになった。私の気分とかお天気とかに関係なくきちんと27日周期でやってくるのもすごい。この周期で乱れることなく毎回ちゃんと来るのもここ3年くらいで確認できた。FiNCというアプリを使うようになって分かりやすくなったのだ。その前はルナルナというアプリを入れていたが、記録したりしなかったりしてあまり意識していなかったし、分かってなかった。FiNCの続けさせる力すごいな。ま、これもまたたまにサボってしまうのだけれども、久しぶりに再開しても驚くほど正確に27日周期だった。

人生の後半に差し掛かってだいぶ正確に働くようになった私の体は本当にえらい。小さい頃はともかく、ある程度大きくなってからは病気で学校も仕事も休まない。インフルエンザはともかく、それ以外では風邪も滅多にひかない。病院は予防接種以外ではほぼお世話にならない。熱は出すけど、仕事に支障のない程度。……なんて丈夫なんだ(遺伝的なものなのか、うちの子どもたちも滅多に熱を出さないので、小中高とみんなほぼ皆勤賞。疲れてても寝れば治るし……多分体質だな)。

だからこそ気をつけようと思う。人の体のしんどさに鈍感にならないように(教員の頃はかなり意識してしんどさに耳を傾けるようにはした。自分の感覚だけでは分からないことだという自覚はあったから。ま、意識したって分からないんだけども)。

そしてしんどそうな時はとにかく休ませてそっとしておく。私が熱のときはそうして欲しいから。あれこれかまわないでほっといてくれると嬉しい。これも人によって違うだろうからその人に合わせるけれど。

頭痛や腹痛の時はチャンスなので自分の身体の痛みやしんどさに耳をすませるようにしている。わかりやすい痛みだし。頭痛持ちだし。

蚊に刺されて痒い時すらしばらくは「気のせいか痒いかも?」と思っていて、たいてい気のせいでなく刺されているのだが、これはこれでちょうどいいから鈍感なフリで行こうと思っている。かかずにいれば、後で痒みがなくなって軽く済むから。

私はこの機械みたいに正確な自分の体をまぁまぁ気に入っている。自分の体のコンディションに耳をすませるのもこの歳になってやっと少しできるようになった(いや、健康体だからこそ意識しないでこられたのだと両親に感謝はしている)。

この歳になってやっとここまでの心境に至れたのは、ひとえに自分が老いてきたからというのがある。あとギックリ腰を二度ほどやったのもあるかも。あー、もう若くないんだなぁと。今は……ここしばらくは腰も痛めてないし、足もつりそうな時でもつる前にシュッと対処できている(それはそれでいいのか? とは思う)ので、しばらくはこの調子で行こうと思う。

心の方もこんな風に向き合えるのがいいのかな、とふと思う。小さな傷にいちいち傷つくのが嫌で、傷ついた部分を見ないようにしていた……というわけではないが、幼い時「大したことない」とスルーした傷が案外と大きくて、大人になってからダメージを負うこともある、ということがあるから、小さくても傷はちゃんと見ておく方が良いのかもしれない。

大人になって気づいた傷への対処は、物を書くこと(描くこと)である程度できることがわかった。ああ、みんなもこうして自分を癒していたんだ、ということが創作をする人どうしの交流で分かって、それはとても楽しい発見だった。


ま、結論はなんなのよ、と言われると困るけれども、騒がないけど見つめたい。見つめたものを何かの形にできたり、自分のために使えたらいいなと思う。そしてできるだけ周りに対してはフラットさんでいたい。それだけだ。


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