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あなたはどのタイプ?漢方理論で便秘対策

腸内環境特集、最後は「便秘」
前回の下痢とは逆に、
便秘のお悩みは圧倒的に女性が多かったです!
それだけ女性はストレスや
ホルモンバランスなどの影響が大きいですね。。
今回はそんな便秘について解説していきます🌿

✦漢方で考える便秘のタイプは4つ✦
 ①食べ過ぎタイプ
 ②ストレスタイプ
 ③血行不良タイプ
 ④虚弱タイプ


✦①食べ過ぎタイプ✦
▪️油っこいものや辛いものが好き
▪️お酒をたくさん飲む
▪️のぼせやほてりがある
▪️顔が赤い/尿が黄色い
▪️お通じは乾燥してかたい

味の濃いものを摂りすぎることで
おなかに「熱」がこもり、
水分が少なくなって便秘になるタイプ。

ーおすすめ養生/食材ー
🔸食生活を改善する
 (味の濃いものやお酒を控える)
🔸夜遅い食事を控え、胃腸を休ませる時間を作る
🔸からだの熱をさまして潤いを与える食材を摂る
 (スイカ・きゅうり・バナナなど)

ーよく使う漢方薬ー
瀉下効果の強い生薬を配合し、
からだにたまった余分なものを出す漢方薬を使う
🔹大承気湯(だいじょうきとう)
🔹三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
🔹防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)


✦②ストレスタイプ✦
▪️おなかが張る(+張って痛い)
▪️イライラする
▪️旅先で必ず便秘になる
▪️ゲップやガスが出る
▪️便秘と下痢を繰り返す

ストレスや環境の変化、
長時間おなじ姿勢をすることにより
おなかがストレスを感じて便秘になるタイプ。
*過敏性腸症候群(便秘)もこのタイプが多い

ーおすすめ養生/食材ー
🔸深呼吸や大きな声で歌うなど、たまっているものを吐き出す
🔸長時間おなじ姿勢が多いひとは休憩やストレッチを取り入れる
🔸ウォーキングなど軽い有酸素運動を取り入れる
🔸気の巡りを良くする食材を摂る
 (柑橘類、みょうが、香味野菜など)

ーよく使う漢方薬ー
瀉下効果のある生薬をすこし使いつつも、
気の巡りを良くする漢方薬を使う
🔹大柴胡湯(だいさいことう)
🔹桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
🔹加味逍遙散(かみしょうようさん)


✦③血行不良タイプ✦
▪️冷えやのぼせがある
▪️舌や唇の色が紫色
▪️クマができやすい
▪️下腹部が痛くなりやすい
▪️生理痛や肩こり、頭痛がある

骨盤内の血行が悪くなることで腸の動きが悪くなったり、
腸を圧迫して起きる便秘。
*月経トラブルや更年期障害のある女性に多い

ーおすすめ養生/食材ー
🔸おなかや腰回りを冷やさない
🔸スクワットや筋トレで下半身の血流を良くする
🔸シャワーだけにせず、湯船にしっかりと浸かる
🔸血の巡りを良くする食材を摂る
 (紅花、玉ねぎ、桃、いわし、酢など)

ーよく使う漢方薬ー
瀉下効果のある生薬をすこし使いつつ、
血の巡りを良くする漢方薬を使う
🔹桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
🔹痛導散(つうどうさん)
🔹桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)


✦④虚弱タイプ✦
▪️胃腸が弱く冷えやすい
▪️体力がない
▪️皮膚や髪の毛、爪が乾燥しやすい
 (もしくは白髪・抜け毛が多い)
▪️動悸やめまい、立ちくらみを感じやすい
▪️お通じはコロコロ便が多い

からだが虚弱であったり、
老化で腸のはたらきが弱くなることで起こる便秘。
*お年寄りに多い

ーおすすめ養生/食材ー
🔸夜更かしは潤い(血)を消耗するので早く寝る
🔸血を補う食材を摂る
 (黒豆、黒胡麻、ひじき、かつお、まぐろなど)
🔸潤いを与える食材を摂る
 (白きくらげ、はちみつ、白ごま、梨、ナッツ類など)

ーよく使う漢方薬ー
瀉下させるとますます体力を消耗するので、
気を補い、潤いを与える漢方薬を使う。
🔹麻子仁丸(ましにんがん)
🔹潤腸湯(じゅんちょうとう)
🔹小建中湯(しょうけんちゅうとう)

先日の腸内環境についても書いたように、
腸内の善玉菌を増やし、生活習慣を整えれば
お腹の状態は必ず改善します。

とはいえ菌が育つにはすこし時間もかかるので、
最初は漢方薬+善玉菌(サプリや食事)で始めていき、
お通じの状態が良くなってきたら漢方薬を減らしていく…
という方法が良いかと思います◯

ぜひ参考にしてみてください🌿

🧑🏻‍⚕️ここに出している処方は一例です。
漢方薬を服用の際は、医師・薬剤師・登録販売者の指示のもと服用してください。

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