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魚と水と私と。

水の感触を 手で感じ

その水の中に 足を入れる

体温より低い水温が 足から体へと じっくり沁みる

そおっと 体全体が 水に滑り込むとき

長い過去の記憶が 目を覚ます


両手を合わせた器で 水をすくう

指の間から 零れ落ちる水が 愛おしくて

大切に抱きつつ 皮膚と出会う

この優しい感触に 過去の魂が 目を覚ます  


目覚めた体は 水の中で重力を失い

目覚めた魂は 水とひとつになって しなやかに動き出す


目を瞑ると そこには 大海原が広がって

「魚」の私は 青く澄んだ 海の中を泳ぐ 

全身の力が ふっと抜けると 「水」そのものにもなる


魚になって 水になって 

原形を失い 自由に放たれる


そして私は 「自由」そのものだったことに 気づく

 


拙い文章を読んで頂いて、ありがとうございました。 できればいつか、各国・各地域の地理を中心とした歴史をわかりやすく「絵本」に表現したい!と思ってます。皆さんのご支援は、絵本のステキな1ページとなるでしょう。ありがとうございます♡