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コマが止まったら一等賞 インセプション感想

コマ止まってくれ〜〜〜〜

やっぱり何よりラストシーンについて語らせてほしい。
個人的には納得はできるけど画竜点睛を欠いた終わりだったと思う。

子どもたちに再開したコブを背景に回り続ける、少し軸がブレ始めたトーテムで映画は終わる。
夢か現実か明言しない余白を持たせた描写で終幕するが、「いや〜〜〜コマ止まっていいだろ」というのが率直な感想である

ラストシーンを見終えてからいても立ってもいられずネットの考察記事やインタビューを見漁ったが、クリストファー・ノーラン監督曰く「ラストシーンは現実でも夢でもどっちでもいい」のだという。
コブの心を埋め尽くしていた罪悪感と別れ、子供たちと共に未来に進むことこそが重要でありそれが現実かどうかは大した問題ではない、ということだと解釈している。

が、いやそうか?と思う。いやこれに関してはそうだとも思う。現実か夢かではなく過去の自分にさよならしてこれからの未来に目を向けることが大事だというメッセージ性はわかる。
でもこの映画めちゃくちゃ現実に帰ること強調してんだよな〜〜〜。コブはモルに対して「現実の子どもたちの顔を見るんだ」ということを熱弁していたし、サイトウも「現実でコブにもう一度合うんだ」という思いを胸に生き延びてきた。何より自分はマイルス教授(あんたアルフレッドだろ)の「現実に向き合いなさい」というセリフが作品の核であると感じているので、最後の最後に現実でも夢でもいいというアンサーを返してくるのはちょっとズレてない?と感じた。
実際インセプションの過程で50年夢の中にダイブするみたいな話が出たときは「これ夢も現実も何も変わらないみたいな話になるのか?」と予想していたし、その分”現実に帰る”というわかりやすい目標で話が進んでいったときは「そういうテーマは扱わないのね」と個人的に納得していた。だからこそ最後に夢でも現実でも〜みたいなこと言われると「じゃあそのテーマ描くためにストーリーもっと変えられたんじゃない?」と思う。

この終わり方も常に観客の予想を超える・驚かせる・楽しませるクリストファー・ノーラン監督らしさが存分に出てると思うし、まあそういうのもあるよねと納得はしている。ただコマの回転が止まり倒れかける瞬間に終わる!とかなら文句なしだったんだけどな〜と思っている。
俺ダークナイトライジング大好きなんだよ〜〜〜。文句なしハッピーエンドにしてくれよ〜〜〜

まあでもめちゃくちゃ面白い映画であることは間違いなかった。こんな熱中して見れた映画初めてだった。
だからこそ終わり方が惜しい!!!もうちょっと明確なハッピーエンドだったら一番好きな映画だと胸を張って言えたのに

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