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じゃあ、わたし、女じゃなくていいやって言ってみたい。|『〈トラブル〉としてのフェミニズム「取り乱させない抑圧」に抗して』 藤高和輝・著(青土社)
ノンバイナリーという言葉がある。自分の性は男でも女でもないと認識していることだ。初めてその言葉を聞いたとき、何を言っているのだ? と思った。さっぱり意味が分からなかった。自分の体の性と心の性が不一致なトランスジェンダーとはまた違う。ノンバイナリーを自認する人にもいろいろなパターンがあるだろうけれど、たとえば、女の体に生まれたけれど、女の特徴は受け入れたくなくて、かといって男になりたいわけではない、
もっとみる8年後わたしは何をしているだろうかー『2020年6月30日にまたここで会おう』瀧本哲史(星海社新書)
瀧本哲史というひとをわたしは知らなかった。ライターの先輩である大越裕さんがライティングを担当し、今とても売れまくっているので興味をもって読んだ。
この本は2012年6月30日に29歳以下の若者300人以下に向けて東京大学のホールで行われた講義録。文字で読んでいるのにその場にいるようなライブ感があって一気に読んだ。
瀧本哲史氏は、創業間もない企業に投資をして応援するエンジェル投資家であり、これか
魂をなくして生きられないすべての人へ―「私」のための現代思想(光文社新書)
電子書籍Kindleのいいところはいつでもどこでも携帯できることだと思う。肌身離さず持ち歩いているiPhone6s plusのKindleアプリを開けば、電車の中だろうが、布団の中だろうが、いつでも本を読むことができる。
そしてもうひとつのいいところは、文字の大きさが調整できることである。わたしはKindleを読むときはいつも、書かれている言葉の密度によって文字の大きさを変える。多くのビジネス書
恋で人は死んでしまうのか問題と古典文学のタイトルはどうしてこんなにそそられないのか問題。「若きウェルテルの悩み」(ゲーテ)
ずっと本棚にあって気になりつつも読めなかった本をようやく読んだ。読んでみたら若きウェルテル君の悩みは、恋の悩みであった。それなのにもうずいぶんと長い間、ウェルテル君を放置していたわけで、なんだかとても申し訳なかった。
本というものは開かれるまで忍耐強く黙っている。もしも、若きウェルテル君が、わたしの前に現れて、
「実は婚約者がいる人のことを好きになって……」
などと告白し始めたら、今すぐ聞か