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夢の歩幅

蜷川幸雄さんは演出家として駆け出しの頃からキャスティングや演出について、自分で自分を小さな枠に押し込めなかったと仰っていました。

その時の様々な状況(演出家としてのポジション、予算、会場などなど)に対して、やれることのボーダーラインを作らずに、
「実現できたら面白いのになあ」
と口に出してみた、と。

「最初から夢の歩幅は大きかったんだよ」と。

「夢の歩幅」ってかっこいいですよね。速攻でパクろうと思いました。

蜷川実花も「夢の歩幅」が大きいというか、例えば映画の企画が決まったら、映画祭のレッドカーペットでどんな衣装を着るのかをいきなり考える、キャスティング、美術は予算は何も考えずにオールスターを考える、そしてそのオールスターキャスト、美術を実現できるように粘り続ける。

「海賊王に俺はなる」、漫画ワンピースの主人公ルフィの言葉ですが、まあも似たようなもんです。

蜷川実花と僕が出会ったばかりの頃、まだ映画も監督していない、美術館で個展もしていないころから世界の話をしていました。

「ひとりじゃ見られない景色を見せるから一緒に世界に行こう」という言葉をかけてもらったことを覚えています。

夢の歩幅は大きく持つ、その歩幅で歩くために何をやらなければいけないかを考える、あとはそれを地道にやる、ただそれだけなんですが、それを徹底的にやれるかどうかですよね。

夢の歩幅は大きくもっておいて、なにも損はしないと思います。その歩幅以上に歩けることはきっとないので。

最初から自分を小さな枠に閉じ込めてもなんにも良いことない気がします。

自分で自分を笑っちゃうような、大きな夢の歩幅を持てるといいですよね。

このnoteはオンラインコミュニティ『蜷川組』の記事の一部編集して掲載しています。
『蜷川組』では蜷川実花と働くことについての記事の他に、個展や映画製作の裏側、蜷川実花の非公開写真を見ることができます。
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