とても簡単なことなんだ__心で見ないとよく見えない__大事なことは_目_には見えないってことさ

ぼくの、ひどくせつないきもち

「星の王子さま」は無料で読めます

「星の王子さま」で知られるテグジュペリの「LE PETIT PRINCE」は、青空文庫で、大久保ゆう氏の翻訳「あのときの王子くん」として無料公開されています。
題名の違いについては、訳者の後書きで詳しく述べられています。著作権のあり方とか、翻訳という作業についての考え方に関しても有意義な知見に触れることができて、大変興味深いものがあります。
もし、過去に「星の王子さま」を読んだことがあるようでしたら、あるいは、今まで読んだことがないようでしたらぜひ読んでみてください。

本当に大切なことは、目には見えない

この物語の登場人物はだいたいロクでもないやつばかりです。そんな人が次から次に出てきます。
皮肉屋のテグジュペリが人をどんなふうに見ていたかということがよくわかります。
ただ、人ではないけど、「キツネ」くんだけはちょっと違う扱いです。
有名な「キツネくん」の言葉。

「じゃあ、秘密を教えるよ。とても簡単なことだ。
ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。本当に大切なことは、目には見えない。
君のバラをかけがえのないものにしたのは、君がバラのために費やした時間だったんだ。」

キツネくんは、星の明かりや街の灯が、なぜ美しく、切ないのか、その理由について教えてくれます。
そしてこう言います。
「きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに、責任がある……」

大人になると涙が出るのは・・・・

以前、NHKの「チコちゃんに叱られる」で、大人になると涙もろくなるのはなぜかという質問がありました。
回答は、経験を経て共感性は高くなる一方で、感情の歯止めは50代から弱くなるから、つまり「脳のブレーキが緩むから」と回答がありました。
それは実感としてよくわかります。
でも、もう一つ、生きてきた時間と共に「なつかせたもの、絆を結んだもの」がたくさんあるからかもしれません。

朗読してみたい物語

「あのときの王子くん」という題名で新しく翻訳した大久保ゆう氏の解説によれば、この物語は朗読を前提に翻訳されたとのこと。
できれば、読み聞かせしたい作品です。
いつかどこかで朗読会ができたらいいいな。と思っています。
(ちゃんとやると2時間30分くらいです)

追記 「なつかしい」の語源は「なつく」




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