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刑務所の新型コロナ対策

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、法務省は各地の刑務所で医療用ガウンを生産することを決めた。感染者と接する医療従事者の防護具不足を補うことが目的。5月中旬から10月末にかけて120万着を目標に生産し、要請元の厚生労働省を通じて医療機関に提供する。

大分県でも県に医療用ガウン2000着の納品を行いました。
全国の刑務所でも順次納品が始まっているようでローカルニュースになっています。布マスクの縫製も行っているとのことです。
以前から、刑務所では民間からの委託を受けてマスクの縫製を行っていましたが、今回の新型コロナウイルスの影響で社会貢献作業の一環として不足する医療用物資の生産を行うことになったようです。
このような社会貢献の作業や一部で行われている自衛隊服の縫製など、社会に役立つ作業を行っている受刑者のモチベーションはすごく高いのです。
人の役に立ちたいという気持ちは一般の方でも受刑者でも同じです。
受刑者の作業については、全国各地で行われている「刑務作業製品即売会(矯正展)」でご承知と思いますが、実は刑務作業製品として販売されているものの製作に関わる受刑者は少数なのです。
少数精鋭という訳ではないのですが、実際には8割の受刑者は民間から委託された作業を行っています。いわゆる、下請け作業のような感じです。その手間賃が国庫に納入さえています。
この辺りの仕組みについて説明すると長いので本題に入ります。

 水際対策は万全のようだが、刑務所には外とは違う“事情”もある。前出の刑務官が語る。
「新型コロナの蔓延で、世間にはマスクをした人が溢れています。でも、中の様子は違う。受刑者はみんなマスクなしで生活しています。
 刑務所では、警備や保安のため、原則的として受刑者にマスクをさせません。相手がどんなことを考えているのか、どんな気持ちでいるのか。表情から得られる情報は非常に重要です。マスクをすれば、日々受刑者と接する刑務官たちが彼らの表情を読み取ることができなくなる」

どこの誰から聞いたかわかりませんが、イイ加減なことを書いています。
「マスクをすると表情がわからない」というのはそうですが、例えば、受刑者の食事を作っている炊場の受刑者にマスクを付けさせるのは当たり前ですし、縫製工場や金属工場でもそれぞれマスクをしています。
24時間閉鎖した空間に人を拘禁しているのですから、感染症が一旦発生したら取り返しのつかないことになるということは、刑務所等の職員は身を持って知っています。
ですから、以前からインフルエンザ対策のために職員には無料でワクチンを接種するようにしていますし、インフルエンザ流行の兆しがあれば、勤務前の検温やマスクの装着を義務付けています。
受刑者等に対しても毎日使い捨てマスクを配布し、工場でも居室でも装着するように指導しています。そのために、相当数の備蓄を行っていました。

刑務所等は外部と遮断されていると思われがちですが、警察、検察からの移入、食材や作業原材料・製品の搬出入、面会や指導のための外部講師などの出入りがあり、そのそれぞれに細心の注意が必要です。
また、勤務する職員は家族や友人等との交流もある訳ですから、とても注意をしていたと思います。
同じように24時間の仕事である、福祉関係施設や医療施設も困難な状況にさらされ続けていますが、それぞれの現場の皆さんについては、本当に頭が下がります。
そのような状況で、現在まで大きな問題も発生させずに刑務所等の適切な運営がなされていることに敬服します。

マスコミも「どうせ文句は行ってこないだろう」と考えているのか、ちゃんとした取材もせずに不安を煽っています。
ほとんどの取材には謝礼はありません。
こちらとしては、少しでも刑務所のことを知っていただけることで、困難な勤務を行っている職員のモチベーションが上がったり、受刑者の社会復帰に役立つように取材の申し込みに応じています。
一方、マスコミはショッキングな見出しや面白おかしい記事を読んでもらうことで商売をしているのでしょうが、このような記事を書かれると相互不信が高まるだけです。

自分でできる範囲で正しいことを発信したいと思います。

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