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グランメゾン東京の鹿肉のタルタル

今、面白いと話題のドラマがある。
木村拓哉主演のグランメゾン東京。
アレルギー物質混入事件を起こしたフレンチシェフ尾花が、シェフ早見倫子と三ッ星を目指す、という物語である。

11月3日に放送された第3話では、ジビエがテーマに取り上げられた。

鹿肉を使ったフレンチのコンテストに出場した、尾花のライバルである丹後シェフが披露した料理。

鹿肉のタルタルである。

鹿ロースを塩麹に漬けてタルタルにした…と説明しているがちょっと待った。

まさか、生で出している?

ご存知の方も多いと思うが、改めて確認をしたい。

厚生労働省の示すガイドラインでは、中心温度75度で1分以上の加熱をすることとしている。

主に、E型肝炎ウイルスによる食中毒を予防したいからだ。(生シカ肉を介するE型肝炎ウイルス食中毒事例について

わざわざリンク飛ぶのはめんどい、と言う人へ

Q12  シカやイノシシなど野生動物の肉等を生で食べても安全ですか?

A  野生動物の肉等を生で食べることは避けることが望ましいと言えます。
 E型肝炎ウイルスは妊婦に感染すると劇症肝炎を発症し、死亡する率が高いという研究結果があることから、妊婦は特に野生動物の肉等を生で食べることは控えるべきです。
 野生動物が人獣共通感染症や食中毒の原因となる病原微生物、寄生虫類等を保有している可能性は、常に念頭におく必要があります。過去にも、野生動物の肉の生食は腸管出血性大腸菌感染症やトリヒナ症等の原因となっています。これらの病原体は一般に通常の加熱によって死滅することが知られていることから、野生動物の肉等を食べる際には加熱を十分に行うことにより感染を避けることができます。

E型肝炎には、ワクチンはない。(開発中)
死亡することもあるので、ちゃんと加熱してね!ということ。

新鮮さと、感染は関係がない。(そのシカがE型肝炎ウイルスを持っていたら、血液中にはウイルスがいるから。)


これは、もしかして今後の展開上、生の鹿肉を提供して集団食中毒事件が起こり、過去のアレルギー物質混入事件の真相が明らかに?という伏線なのだろうか??



そして、冷凍保存された肉は水分量が変化するから、フレッシュが欲しいと言っていましたね。

ジビエ振興を目的にした、外食産業とねミスマッチがこのように描かれている。わざとだとしたら見事だと思う。

これまでの、ジビエ料理=高級としてイメージアップを図り、肉の価値を上げてきた業界の功績の一つだろう。
しかし、みんながロースばかり欲しがっていたのを見ましたよね。
鹿一頭からとれるロース、どのくらいだと思いますか。
そのほかの肉、どうしてると思いますか。

2歳の、夏のオス鹿ですよ!
なんて言われたらテンション上がってしまう。
しかし。
何歳でも、オスでもメスでも、おいしく頂きたいのだ。
ロースも、モモも、スジも。どんな美味しさがあるのか?それを引き出してこそでしょう。
だから、ドラマではモモがロースに勝てなかったの、悔しかったです。

ドラマとしてはすごく面白くて、女だから、という理由で料理人を諦めて看護大学に行くことを決めた16歳の私を、このまんま愛したっていいと思わせてくれる。

命をいただく、という意味。
全部全部美味しくいただくために、私は私なりに命と向き合っていきたい。


#グランメゾン東京
#ジビエ
#ジビエ料理


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