21'マーメイドS 各馬考察②シャドウディーヴァ/牝5/55.0kg/福永祐一

★血統★
-----父-----
ハーツクライ
【日本型】
大系統:サンデー系
小系統:Tサンデー系
適距離:芝2000~芝2500m
適性国:日本,アラブ

-----母父-----
Dansili
【欧州型】
大系統:ノーザンダンサー系
小系統:ダンチヒ系
適距離:芝1600m
適性国:フランス,イギリス

-----父母父-----
トニービン
【欧州型】
大系統:ナスルーラ系
小系統:グレイソヴリン系
適距離:芝1600~芝2400m
適性国:イタリア,フランス

-----母母父-----
Indian Ridge
【欧州型】
大系統:ヘロド系
小系統:ヘロド系
適距離:芝1000~芝1400m
適性国:イギリス


★レース分析★
※脚質の(数値)は、小さいほど前、大きいほど後ろの競馬。
※展開の(数値)は、小さいほど前残り、大きいほど前崩れ。

※LAPに表記している(数値)はバイアスを示す。
マイナスが大きいほど強いバイアスが掛かっていることを示す。
逆にプラスが大きいほど緩んだラップを示すことになる。
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①20'府中牝馬S【東京(3日目)/芝1800(A)/重】
相対指数(99)/絶対指数(116)
2着(+0.5)/上がり3F(36.0/3位)
脚質:中団(75.0%)/展開:前崩れ(63.5%/中)
一脚型/前半型/準ポテンシャル戦
【LAP】1.48.5(-1.5/ハイペース)
13.0-11.5-11.4-11.5-12.2-12.7-11.8-11.9-12.5
(+0.9/-0.6/-0.7/-0.6/+0.1/+0.6/-0.3/-0.2/+0.4)
●前4F/L4L5/後3F(-0.2/+0.4/+0.0)

前4Fは47.4秒でややハイバランスだが、トロワゼトワルがある程度離して刻んだレースなのでややスローバランスぐらい。名目上ではラスト3Fが11.8-11.9-12.5のポテンシャル戦だが、実質は準ポテンシャル戦ぐらいだろう。重馬場で馬力の必要なレースとなっている。
サラキアには0.5秒差を離されてしまった2着だが、3着とは-0.2秒差をつけているし、パフォーマンスレベルは高かったと思う。


②20'エリザベス女王杯【阪神(4日目)/芝2200(A)/良】
相対指数(98)/絶対指数(115)
8着(+0.7)/上がり3F(34.3/5位)
脚質:後方(77.8%)/展開:前残り(42.1%/弱)
一脚型/後半型/準ポテンシャル戦
【LAP】2.10.3(+0.3/ミドルペース)
12.6-11.1-11.2-12.3-12.1-12.0-12.2-12.0-11.9-11.1-11.8
(+0.8/-0.7/-0.6/+0.5/+0.3/+0.2/+0.4/+0.2/+0.1/-0.7/-0.0)
●前5F/L4L5/後3F(+0.0/+0.3/-0.2)

前5Fは59.3秒で稍スロー寄りのミドルバランス。59.3秒でのバランスを考えると、かなりの高速馬場だったということが伺える。ノームコアがある程度離して刻んだラップなので、前半5Fの実質バランスはややスローぐらいだろう。ラスト3Fが11.9-11.1-11.8の準ポテンシャル戦。
直線はややスムーズさを欠く競馬だったし、もう少し伸びてきていても良いようなレースではあった。一線級相手の競馬なので今回のメンツで比較すれば十分高パフォーマンスと見て良いだろう。


★21'マーメイドSについて★

先行力はないタイプだが、今回はテンが速いタイプになってくるので前目での競馬になってくる可能性は考えておきたい。
ソフトフルートと違って、基礎スピード面を問われた準ポテンシャル戦(20'東京新聞杯,20'クイーンS,など)でのレースが出来るタイプなので、20'府中牝馬Sや20'エリザベス女王杯よりもポジションが上げられそうなのはプラス材料だと思う。先行位置にまでなるとどうかな…とは思うが、好位~中団前目ぐらいでの競馬が出来れば、レースタイプによってはベストバウトになり得るパターンもあるんじゃないかな。
この馬はスピード力もある程度持っているんだけど、ポジションが後ろになりがちなので、質の高いトップスピードが求められると高いレベルでは…という感じのタイプ。本質的には準ポテンシャル戦で戦いたいタイプなので、マーメイドSの舞台は結構合っていると思う。

父がハーツクライということで阪神2000mは悪くない舞台だろう。週中の雨で馬場がやや渋りそうなのもプラスに働くんじゃないかな。母父がDansiliなので、フランス+イギリスのタイプというのも味を引き立たせると思う。
また、母父がDansiliで、母母父がIndian Ridgeと、母系がイギリス色強めの血統になっており、阪神の急坂に対応出来る血統だと見ている。阪神コースではあまり良績を残しているタイプではないが、20'阪神牝馬Sはマイルのトップスピード戦ということで、ポテンシャル戦タイプのシャドウディーヴァにとっては適正から外れている面があったし、L1の急坂で明確にスピードが落ちるようなレースでもなかった。20'エリザベス女王杯は一線級相手の競馬で通用しなかったパターンだし、このレースも高速馬場でL1が落ちていない。阪神コースという意味で見限るのは早計だろう。
イギリスやアイルランドの色が強いタイプの馬は、ゴール前に急坂のあるコースでのポテンシャル戦で好走しやすいイメージがあるからね。
準ポテンシャル戦になりやすかったり、L1が落ちやすいマーメイドSでは、シャドウディーヴァの本質に近い感じのレースになる可能性は高いので、期待しても良いんじゃないかな。
雨の影響がなく超高速馬場でなおかつトップスピード戦になるような場合は消しても良いと思うが、今回はそうなる可能性の方が低いと思う。
現状は重い評価を与えておきたい一頭になる。

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