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【モデルなき時代を生き抜くために】

子供の成長に関わる人たちは、うまくいかない、思うように育てられない原因を自分の外にあるもののせいにするか、自分の内面にあるもののせいにするか分かれる。子供、親、地域、社会、環境が悪い。逆に、教え方、接し方、話し方、そもそも自分の存在が悪い。そうやって、何かのせいにしてなんとかしようとする。外に原因を帰属する姿は見苦しいし、内面に帰属する姿は痛々しい。どんなに理由を探しても、それは見つけられない。見つける努力は必要だが、その答えは子供自身にしかわからないからだ。どんなに見通しを持って取り組んだとしても、どんなに知識や実践を身に付けたとしても、結局はわからないのだと思う。だから、子供たちのことで一喜一憂するのは、もうやめにした方がいい。

子供が悪い、親が悪い、地域が悪い、社会が悪い、環境が悪いと否定することで、どれだけの人の心が痛むんだろう。

自分の教え方が悪い、接し方が悪い、話し方が悪い、そもそも能力がない、存在が悪いと自分を責めることで、どんなに心が痛むんだろう。

ならば、ポジティブな言葉を使おうとリフレーミングを試みる風潮がある。成績が悪かったのは、たまたまだ。親も子供たちのことを思っているんだ。これまでたくさんがんばってきたね。応援しているよ。疲れていただけなんだよね。やればできる。夢は叶う。努力は報われる。はっきり言う。そんなことはない。たまたまだ。それなのに何十時間も書類を作り、何百時間も自己研鑽に励み、何千時間も愚痴を言う。たいして効果は出ないのに。こんなブラック企業っぷりはない。教えるということは、いいことばかり言っていられない。ときには、言いづらいことも言わなければならない。日々の生活の中で、しつけのためにと叱っていかなければならない。食事、入浴、仕事、時間に追われる毎日。余裕などない時間との闘いの中で、子育てをしなければならない。内面を変えることで、このイライラから逃れられるだろうか。そんな時代の教育を生きている。

モデルなき時代をどう生きるか?

教育は変革の時を迎える。選択の自由を最大限に発揮する教育へシフトする。学ぶ時間も、何を学ぶかも、どのように学ぶかも、どこで学ぶかも、いつ学ぶかも、子供たちが自由に選択できるようにする。ある程度の枠組みと規制は必要ではあるため、受験ではなく、進級制度を導入し、通学できる環境を整えれば、皆がハッピーになる。

現場では、自由には責任が伴うということを教える。それは充分に理解しているし、その通りだと思う。だが、それをきっちり果たさなければ、生きていけないのだろうか。教師は子供を評価しなければならない。歌、運動が苦手な子。音楽は得意だが、勉強は不得意な子。行動的だが、考えが浅はかな子。発想が豊かだが、行動が伴わない子。学校でどんなに強制していこうとしても、子供たちは、たいていそのまま大きく成長する。経験や環境で改善される場合もあるが、多くはそのまま変えようとしない場合が多い。そして、行動力がない子は、行動的な人と協力して、発想力がない子は、発想が豊かな子と協力して、一人ではとても無理なので、お互い手伝いながら生きていく。

発表力がある人は、政治家に。
体力がある人は、スポーツ選手に。
笑わせるのが得意な人は、芸人に。
感情表現が豊かな人は、芸能人に。
細かい作業が得意な人は、、、
コンピューターに精通している人は、、、
絵が上手な人は、、、

万能な人は少ない。皆、誰かとつながって生き抜いている。自らのありのままを見つめながら。ならば、学校という枠組みの中で、鍋に蓋をするように、ごった煮してしまうのは、理想的な状態と言えるのだろうか。もしかしたら、枠組み緩くして、選択の自由を拡げた方が、子供にとっては、さいこうなのかもしれない。

大人になると、政治的なこと、犯罪、仕事、時間に追われながら、日々イライラして生きていかなければならない。子供たちとの時間は、自分たちが小さかった頃を思い出す心の安らぎの時間であってほしいと思う。そして、時間という命を使うに値する行動をしたい。二重人格なのではと思えるような変貌ぶりを見せて、感情を抑圧して、子供の前に居続けたくない。スヤスヤ眠る子供の顔を見て、幸せを感じ続けたい。ただ生まれて来てくれたことに無上の喜びを持ち、ただ産んでくれたことに感謝して、母親を喜ばすことだけを願ってきた頃を思い出してほしい。そこには、選択の自由があった。学びには、選択の自由がある。教育のモデルなんて、この先も永遠に現れないし、そんなものに一喜一憂して、心を痛めるなら、無駄なことなんて何一つないんだと、うまくいかないことの意味を考えればいい。それが今を生き抜いていくことなんだと思う。


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宇宙兄弟に憧れるムッタならぬムック。ガチャピンの親友です。 ストレスやプレッシャーにより、身体が萎縮してしまう。 そんな経験をした子どもたちを、人間らしい心へ導く鍛え方と溶かし方、 そして、安心感を持ちながら何度でも挑戦できる社会づくりをしています。
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