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無知でバカなりになんでもやった、はじめての仕事。


新年度。

はじめて勤めた会社は、今のわたしの仕事のやり方の基本をすべて教えてもらった。


20歳のころ。

インテリアコーディネーターとして、やることもわからずはじめて現場に行かされた時「あなたは見てるだけでいい」と言われてただただ店舗の内装ができあがるのを見ていた。
見ていただけだから、図面と違う事が起こってることに気づかなかった。

シンプルな服ならなんでもいいよ、と言われていて、シンプルな形のピンクの服を着ていったら明日からはシンプルで地味な色の服を着なさいと言われた。

打ち合わせにスーツを着ていったら、七五三みたいと言われた。

FAXの送り方が分からず、それを誰かに聞くのが怖くて、機器の前にしばらく立ちすくんでいた。


そんな、バカみたいな社会人1年目だったけど、営業から企画から打ち合わせから見積もりから全部自分でやって、納品も生産管理も全部責任持たされて、ごくたまにだけど朝まで事務所にいて、椅子並べて寝て、お風呂のためだけに家に帰る生活してたら、あっという間にいろいろできるようになった。


時間短縮のために車を運転しながら昼食食べたり、寝てなくてコンビニで仮眠とったりもしてた。

高速道路に乗ったこともないのに、いきなり1人で三重まで納品に行かされたりもした。
ナビもなくて地図を見ながら。
降り口が分からなくて名古屋高速の環状線を3周くらいしたこともあった。

インテリアコーディネーターと言えども仕事は多岐にわたり、設計士が作るかっこいいショップのコーディネートをやることもあれば、住宅展示場の家具を決めることもあれば、ラブホテルのデコレーションをやることもあった。

20歳でラブホの内装決めるのはなかなか刺激的で面白かったけど、ここでは書けない違った意味での刺激もあってさらに面白かった。(裏側的な)


なんかいろんなきつい仕事もあったけど、文句も言わずによくやってたなぁと思う。
スパルタ教育だったけど、不思議といいイメージしかない。
それは、全部自分の糧になってると実感できるからだと思う。


仕事って、不思議。
やらされてると思ってイヤイヤやると、ただ苦痛な時間を金銭で相殺するだけになる。
だけど自分のためにがんばれば、失敗しても身になるし、経験値が上がって、よりよい仕事ができるようになる。
その繰り返しで自分なりのリズムがつかめれば、きつい仕事もやりやすくなってくる。
ただこなすのではなく、真剣に楽しんで挑めば、ミッションコンプリートのたびにレベルアップしていく気がする。
ゲームをクリアしていくように。


私のスタートラインは、無知でバカで失敗もたくさんしたけど、なんでもやったからなんでもできるようになった。
それが原点。

今の社会だと、こんなやり方ブラックだと思われるだろう。
だけど、ブラックだろうとホワイトだろうと、全て自分事として受け入れるか否かで、結果が変わる。

4月だから、自分のスタートラインを懐かしく思い返してみた。
今の新卒の子はどんな気持ちで働くのだろうな。



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