かなけいこどもクリニック

地元岩手県で働く小児科医。 子育てを頑張るパパ・ママを応援するブログをやっています。小児科・子育てに関することはこちらにアップしています。https://kanakids.com/ 現在はブログ・Twitterに力を入れており、noteの更新はゆっくりです。ご容赦ください。

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    ユーモア=最強の武器

    「人生は楽しい方が絶対に良いし、楽しい人はみんなから好かれる。」 そんなことは私でもわかることですが、「じゃあ、楽しい人になりなさい」と言われてもそう簡単にできるものではありませんよね。 今回は、スタンフォード大学の人気講義を著したベストセラー「ユーモアは最強の武器である」を読んだので、学んだことをまとめます。 まず、「ユーモアのある人になれ」と言っても、テレビで爆笑をかっさらうお笑い芸人のように人並外れた笑いのセンスを身につけて、しゃかりきにトークをしなければいけないとい

      • 時間との付き合い方

        話題の書籍「限りある時間の使い方」を読んだので、自分の血肉とするためにまとめを書くことにしました。 時間術に関する書籍や動画などがたくさん出回っている現代に、不安や焦燥に駆られることなく、毎日を機嫌よく落ち着いて過ごすためにはどのようにしたらよいのでしょう。 まずは「今」があることを素晴らしく感じること。 そう言い聞かせて自分をごまかすのではなく、心からそう思えるようになることが重要です。 「人生は驚くほど短い」と嘆く方もおりますが、そもそも生まれなかった可能性だってありま

        • マインドレスネスも重要

          マインドフルネスの重要性は今やいろんなところで目にするようになりました。マインドフルネスの対義語としてマインドレスネスがあり、マインドレスネスは悪い影響を与えると書かれていることもあります。 しかし、マインドレスネスも一概に悪いものではなく、マインドフルネスとマインドレスネスの両方を上手に使っていくことが良いということを学びました。 今回読んだ本は、「ネガティブな感情が成功を呼ぶ(英題:The UPSIDE of Your DARK SIDE)」です。「『ポジティブシンキング

          • 初心者登山日記~初夏の栗駒~

            登山初心者のかなけいです。 自然と触れ合え、身体を動かし、感動を得られる登山は、生産性を高めたい多くの現代人にとってもおススメの遊びです。 このような遊びが、脳や精神の健康を高め、日々の生産性を向上させることは、多くの科学が証明しています。 さて、本日は初夏の栗駒に行ってきました。 栗駒は多くの登山コースがある山ですが、初心者向けとされる「中央コース」を登ってきました。中央コースの入り口がある駐車場は「いわかがみ平」というところです。 栗駒は山開きが毎年5月中旬です。 ベ

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          • てんかん
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            頼み事はした方がいい

            他の人に頼みごとをしたり、手伝いをお願いしたりするのには、あまり気が進まないという方は多いと思います。私も、なるべくほかの人に面倒をかけたくないという思いから、頼みごとをするのは苦手なほうです。 しかし、頼みごとをすることは、自分だけでなく相手にとっても大きなメリットがあるというのです。今回は、「人に頼む技術~コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学」を読んで学んだことをまとめます。 「手伝ってもらうことで仕事が早く終わる」「一人でできない作業ができるようになる」とい

            成功するにはとにかく量!

            写真について学んでいる学生を2つのグループに分け、片方は「写真の量」にこだわってもらい、もう片方は「写真の質」にこだわってもらいました。 結果的に「質」の良い写真が取れたのは、「量」にこだわった学生のグループでした。 「量」にこだわったグループは、何百枚と写真を撮っていくうちに、どうしたら良い写真が撮れるのかを経験的に学んでいきました。「質」にこだわったグループは、ただただ質のいい写真とはなにかを考えるのに時間を使い、結局できあがったのは平凡な写真でした。 このエピソード

            子育てを頑張るパパ・ママを応援するブログ

            子育てを頑張るパパ・ママを応援するブログを開設しました。 子どもの発達やよくある症状について、小児科医の視点からなるべくわかりやすく解説しています。 お子さんの発達に関する知識が深まると、きっと育児がもっと楽しくなると思います。 親御さんの心配を減らしてあげたいという気持ちと、育児をもっと楽しんでもらいたいという気持ちでブログを書いていきます。 今後、医療に関することについては、そちらのブログのほうにアップします。 noteに関しては、これからも読書などを通して学んだこと

            執筆記事公開のお知らせ

            てんかんに関する私の記事が公開されました。 https://ishachoku.com/supervised-article/10920/ 私のnoteの記事をみて、執筆のご依頼をくださったKARADAs様、オンラインドクター.com様、ありがとうございました。 私のマガジン「てんかん」から抜粋してまとめた記事になりますので、ご興味があればマガジンのほうもご覧ください。 かなけい

            読書感想文「幸せになる勇気」

            これまで、自己啓発書を中心に、たくさんの本を読ませていただきました。 一番のおススメは?と聞かれると、自分に良い影響をもたらしてくれ、読みやすく理解しやすいという点から、「嫌われる勇気」を挙げると思います。 「幸せになる勇気」は「嫌われる勇気」の続編になります。実はずいぶん前に読んだ本ですが、改めて再読して感想文を書かせていただきました。 「嫌われる勇気」をおさらいすると、有名な心理学(+哲学)の本で、アドラー心理学をベースに、人生の考えかたについて説いています。アドラー心

            自己紹介~小児神経内科ってなあに?~

            かなけいこどもクリニックです。 職業は小児科の医師で、特に小児の神経内科を得意にしています。 「小児科の神経内科ってなんだろう」という方も多いと思いますので、そのあたりについてお話ししようと思います。 小児科というと、「風邪を引いた」というありふれたものから、一般の方には聞いたことのない専門性の高い病気まで様々です。さらに体調の悪い子だけではなく、予防接種や乳幼児健診など、元気な子を相手にする機会も多いです。 その中でも、小児神経内科が活躍する場面は主に、「脳」と「発達」を

            1か月検診でよく聞かれること

            1か月検診は、赤ちゃんが生まれてから初めての乳幼児健診です。 そのため、親御さんからの質問や不安がたくさん出てくることも珍しくありません。今回は、よく聞かれる質問と、それに対する一般的な回答を紹介します。 吐き戻し(嘔吐)が心配です。 生後1か月の赤ちゃんは、特に病気などがなくても嘔吐をすることはあります。体重増加が悪い場合、吐いたものが母乳やミルクの色ではない、噴水のような大量の嘔吐を繰り返しているという場合は、問題となる嘔吐の可能威勢があります。そうでなければ、問題と

            小児けいれん重積につかう薬は?

            小児のけいれん(てんかん発作)を止めるために使う薬剤についてです。 2017年にガイドラインが刊行されているため、国内の施設間・地域間の違いは少なくなってきておりますが、明確に決まっていない部分や複数の選択肢がある部分については、施設や地域、医師によって違いがあります。 第一に使うべき薬剤は、ベンゾジアゼピン系とうカテゴリに分類される、ミダゾラム、ジアゼパム、ロラゼパムがあります。 日本の小児科領域ではミダゾラムを使用することが主流かと思いますが、国際的にはロラゼパムが選択

            小児神経内科の病巣診断について(医療者向け)

            病巣診断とは、病気がどこにあるかを診断する作業です。 「診断名がなにか」にたどり着く前に、「そもそもどこの臓器に問題があるのか」を考えることが病巣診断であり、診断名にたどり着くための基礎になります。 小児神経内科では、主に、脳の病気、脊髄の病気、末梢神経の病気、筋肉の病気にわけて考えます。脳の病気は、さらに細かく分類することもあります。 例えば、運動発達の遅れの患者様を診た時、その主訴からは、脳の病気、脊髄の病気、末梢神経の病気、筋肉の病気のすべての可能性があります。それに

            読書感想文「NATURE FIX-自然が最高の脳をつくる-」

            脳を鍛えるのに大事なことはなんでしょう。 運動習慣、適正な食習慣、十分な睡眠、瞑想、勉強し続けること・・・。これらはいろんなところで言われるようになってきておりますし、直感的にも脳の成長に良いのはわかります。本書では、「自然と触れ合うこと」が脳や体の健康を保ち、最高のコンディションをつくるのに大切だということが書かれています。 自然と触れ合うと一言でいわれても、そのやり方やふれあいの程度は様々かと思います。 自宅で観葉植物を育てるだけでよいのか、はたまた山に行って森林浴をす

            楽観主義であることは、記憶力の向上につながる?

            一般的に、年を取ると記憶力は低下していきます。 そんななかで、楽観的な考え方をする人はそうでない方に比べて、年を取った時の記憶力の低下がゆっくりであることを示した研究があるようです。 およそ1000人の40~60歳のアメリカ人を対象にした研究です。 記憶力のテストを初回、10年後、20年後と合計3回行い、年を重ねることでどのように記憶力が変化したかを調べました。 全体として、年齢を重ねるとともに記憶力は低下傾向ではありましたが、楽観主義の方(幸せな経験を多く経験したと感じ

            てんかんと自動車運転

            てんかんの患者様の中には、「自動車運転ができるのかどうか」というのが重要な方も少なくないと思います。 てんかん患者の自動車運転にかかわる法規は、道路交通法で定められています。大前提として、「過労、病気、薬物の影響などで、正常な運転ができない状態で運転してはいけない」ということが定められています。さらに、「てんかんにかかっているものには運転免許証を交付しないこと」と記載がありますが、これには以下のように除外要件がいくつかあります。 ・発作が過去5年以内に起こったことがなく、医