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ぬくもりプリン


たまごの"から"は、どこにいくの?


ある日のこと。

カフェ「ひだまり」にやってきた、

ひとりの、ちいさなおとこのこが

そう言った時は、

motohiroさんも、黒猫さんも

なんのことだかよくわかりませんでした。

けれど、おとこのこが、もういちど

「オムライスは、"たまご"でできてるんだよね。

じゃあ、たまごの"から"はどこにいくの?」

と言って、ようやく、

ああ、そういうことかと

motohiroさんと、黒猫さんは

納得することができました。


大切に"きみ"と"しろみ"を守ってきた

あたたかくて、つめたいたまごの"から"は

"きみ"と"しろみ"のいく先を見届けられずに

どこに行ってしまうのだろう


考え始めたら、2人は

少しさみしい気持ちになってしまいました。

「motohiroさん、どうにかして

"から"も仲間にいれてあげられないかな…」

ちいさなおとこのこは、

すきとおったガラスのような目に、

なみだを浮かべて、聞いてきました。


motohiroさんは、考えました。

「たまごの"から"を食べるなんて

聞いたことがないしなあ…

…… そうだ!」

なにかをおもいついたようです。

motohiroさんは、

おとこのこと、黒猫さんに

「ちょっとまっててね」と言って

キッチンのほうに走っていきました。


そして、しばらくすると

motohiroさんが、なにかをお皿にのせて

持ってきました。

それは…

「…………たまご??」

おとこのこは、ふしぎそうな顔をして、

motohiroさんを見ました。

すると、motohiroさんは

たまごの上のほうを指でつまんで

そっ、と開けました。

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「わあ〜!プリンだね!

ちゃんと"から"も仲間に入ってる!

嬉しいなあ、motohiroさん、ありがとう!」


おとこのこは、まるで自分が

みんなの仲間に入れたかのように

手をあげてよろこびました。

その笑顔で、motohiroさんも、黒猫さんも

まわりにいたお客さんたちも

みんなみんな、笑顔になるのでした。


"から"は、大切に、大切に

"きみ"と"しろみ"を守っている。

プリンを食べ終わったら、

"から"は土に戻してあげよう。

そうしたら、優しい"から"は

土に、花に、虫たちに

たっぷり栄養を与えてくれるはず。


こころ優しいおとこのこと、

あたたかいカフェの店員さんが作った

大切な、新しいメニュー。

motohiroさんと、黒猫さんは

そのプリンに、

「ぬくもりプリン」

と名付けて、その後みんなに愛される

プリンになりました。


それは、あたたかい昼下がりのお話。



motohiroさん、素敵な企画を

ありがとうございます☺️

カフェのメニューを考える中で

アイデアを練ったり、絵を描くことができ

楽しい時間を過ごすことができました☺️

考えた末、たまごの殻をお皿にした

プリンのお話を書くことにしました📖


これからも、カフェ「ひだまり」が

あたたかいメニューと、優しい人たちで

あふれますように☺️✨


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